秋葉原文化考

第5回 “オーディオの街・秋葉原”を探せ!

2009.02.26 THU

秋葉原文化考

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秋葉原といえば私がよく行った時はすでにPCの街でした。
そしてオタクの街に変わり、
そのオタクの流れはいまや首都圏のあちこちに広まり、
珍しくなくなってきたかもしれません。
メイドさんは池袋や新橋でも見かけます。
そして、ヨドバシカメラというポピュラーな総合店舗が
大きく鎮座することにより
秋葉原はいまや渋谷化してるのかもしれません。

そして周囲に専門的な分野が目立つころ、
秋葉原は普通の街に戻るかもしれない。
つまり文化情報の中心地は秋葉原なのかもしれませんね。
ちなみに、みんなが呼んでる秋葉原って
本当は秋葉原って住所じゃないんでしょ!?
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投稿者:にきにきさん(千葉県/40歳/女性)

そうなんです。
秋葉原駅や電気街近辺は、
実は、秋葉原という住所ではなく千代田区外神田なんですよ。
では秋葉原という住所がどこにあるかというと
ええと
今度までに調べておきますね。

知ってるようで知らない秋葉原。
調べてみると、かつてはオーディオの街という
時代もあったらしいです。

それってどんな感じだったんでしょ?

スピーカーやアンプを売っているお店は確かにあるけど、
それって普通の家電店のオーディオフロアとは違うのかしら?

今回はそのようなオーディオの街について
実際に取材してきました!

うぉーっ! 待ってろアキバ! 今いくぞ!
ダイナミックオーディオ5555の7階にあるオーディオ試聴ルーム。なんだかすごい機材がズラリ。『タモリ倶楽部』でタモリとコブクロがロケ取材に来てました。丁寧に頼めば、持ち込んだCDも試聴させてくれるそう。じゃあアニソンを6000万円のオーディオで…(ゴクリ

6000万円のオーディオの調べを聴きながら考える今でも秋葉原は“オーディオの街”なの?



オタクの聖地として名高い東京・秋葉原。街のメインストリートたる中央通りには、確かにその筋のお店が立ち並んでいます。しかし、秋葉原はかつて、いや、いまでもオーディオの街・秋葉原でもあるんです! よね? 秋葉原で40年以上営業を続ける、ダイナミックオーディオ5555の川又店長にお聞きしました。

「ええ。それは秋葉原の街の成り立ちとも関係があるのですが、戦後、秋葉原では、ヤミ市が作られるなかで、多くの小さなお店が軍用流れのラジオや部品を売っていました。それらがやがて電機部品専門店になり、発展して電気街になっていくのですが。昭和20年代はラジオの時代、昭和30年代はテレビの時代でした。そして日本が成長を続ける昭和40年代、生活の中にレコードを聴くという文化が生まれ、オーディオブームが起きます。当時、最先端の商品は、まず秋葉原で売ってみて、市場の反応を見ていました。そこで秋葉原に最先端のオーディオ機器が集まり、一大オーディオマーケットと化したのです」

ラジオとオーディオ機器に使う部品は共通のものが多く、ラジオ部品を多く扱う秋葉原はオーディオの街として発展しやすい素地があったのだとか。確かに秋葉原なら、既製品のオーディオ製品でなくても、電気のケーブルや部品から揃っちゃいますもんね。

「そして秋葉原は、現在でも世界中からオーディオファンの集まる、れっきとしたオーディオの街でもあります。オーディオショップはほかの街にもありますが、秋葉原には多くのお店が集まり、オーディオ文化を培ってきた歴史があり、お店のクオリティにも差がありますから。当店や石丸電気さんのレフィーノ&アレーノ(オーディオ専門店)なんかでは、特にハイエンドオーディオにもこだわって販売をしています。当店では6000万円のオーディオセットが視聴できますよ。これは世界限定20台で販売されたアンプを使ったセットなのですが、それはすでに完売しています」

は!? ろ、6000万! 家が建つじゃん! しかも、か、完売! お言葉に甘えて宇多田ヒカルのCDを試聴させてもらいましたが、すごい。息継ぎの音や、舌づかいの音までも明確に聞こえるなど、スピーカーから聞こえてくる音の情報量が、普通のコンポなどと比べて、段違いです。CDって本当はこんな音が入っていたんですね。

「特にハイエンドオーディオは、誰でも買えるものではない。それでも、遠方から足を運んで買いに来られる方がいらっしゃいます。それはここにオーディオ文化が根付いているからで、私の店もほかの街に移す気にはなりませんね」

ううむ、やはり秋葉原という街の持つ趣味の力とでもいうようなものには驚かされますねえ。
はんだ付けを行わずに組み立てられる真空管ステレオヘッドフォンアンプ「TU-882AS」もあります。それに合わせるウッドコーンスピーカーも自作できちゃいます。オーディオかつ電子工作って、ダブルでアキバ的かも!

AVマニア御用達の“真空管アンプ”を自作して試聴してみた!



実はオーディオの街でもある秋葉原。ダイナミックオーディオ5555というお店では、6000万円のオーディオセットでの試聴ができたりします。しかし、そんなの一般人にはとても手が届きませんよ! でも、こだわりのオーディオって、なんだか憧れちゃうなぁしかし先立つものがなぁ。

なんて、やるせない思いを抱いていたら、通好みのオーディオ・アイテム真空管アンプが手ごろな価格で手に入るという情報をゲット! さっそく開発・販売元の会社に話を聞きました。ええと、そもそも、真空管アンプってなんですか?

「真空管を使ったアンプ、つまり音の増幅器のことです。真空管というのは、昔のテレビやラジオに多く使われていた電子部品なのですが、トランジスタという部品に取って代わられ、いまではほとんど使われません。ですが、アンプに真空管を使うと、味わいのある音というか、深みのある音が出ます。そのため、現在でも真空管アンプのファンの方は、大勢いらっしゃいますよ」(株式会社イーケイジャパン・広報)

なるほど。デジタルにはない味わいが真空管アンプのよさなんですね。そこでイーケイジャパンさんの真空管アンプ、「TU-870R」をお借りして聴いてみることに。

「いいですけど、はんだ付けはできますか?」

はんだ付け!? そんなの中学校の「技術」の授業以来やってないですよ。そう、この商品「エレキット」シリーズは、真空管アンプを自分で作る商品だったんです。それなら手間賃の分、他の製品より数万円安い価格にも納得?
ほんのりと光る真空管。電源を入れると、触れないほど熱くなります。真空管の種類を変えることで、音にも差が出てくるのだそう。そのあたりの奥深さもマニアを生む魅力なんですって
さて、ならばとアキバで道具を一式買い揃え、いざチャレンジ。約10年ぶりのはんだ付け。慣れない作業に四苦八苦しながらも、繰り返す単純作業に集中していると、写経をしているかのような、無の境地になれる意外な効能を発見。8時間くらいかかって、なんとか完成。熱したはんだを腕に落とした、ヤケドの跡は男の勲章だ(はんだ付けのときは軍手をしましょう)。

いざ電源を入れると、おお、聞こえる聞こえる! のですが、ボクの貧相な耳では、音の違いはあまり感じられませんでした。しかしこれは逆に、手作り真空管アンプが、市販のミニコンポなどと同程度の実力を持っていることの証明になるのではないでしょうか。すごいぞ真空管!

音の違いがわからずとも、薄暗い部屋の中でほんのりと光る真空管アンプから流れる音楽は、なんともぜいたくな気分にさせてくれます。その中にやわらかな火を灯し、小さな身をカンカンに熱くしながら音楽を流してくれる真空管を見ていると、なんとなく、「かわいいヤツめ」という気分になってきます。一生懸命働いている真空管を眺めているだけで、次第に愛着がわいてきて「いい音かも?」と、思ってしまいました。

今でも真空管愛好家が多くいる理由が、少しわかったような気がしますね。 というわけで、
オーディオの街・秋葉原を探して、
6000万円のオーディオセットにたどり着いたり、
かたや、はんだ付けで手作りする
真空管アンプにたどり着いたりしました。

(真空管アンプでも、
高級品は目が飛び出るほど高く、
基本的には組み立て済みの製品ですので、
誤解のなきよう)

真空管アンプを組み立てるのに必要な、
数々の小さな電機部品を見ると、
ああこれがアキバで売ってるあの部品の使い方なのか、
と新しい発見があったりしました。

スピーカーやアンプの電子部品などハード的な面も、
質にこだわりぬくソフト的な面も、
どちらもとってもアキバ的で、
やはりオーディオ文化も、
秋葉原に息づいているカルチャーのひとつなのだと、
勝手に思ったりします。

アキバカルチャーや秋葉原の街に、
気になる場所、不思議なこと、オススメの情報や、
秋葉原のここが好き! あれって一体どうなってるの?
などなど、秋葉原について思うことがありましたら、
どんどんお便りくださいね!

ワタクシ堅田が取材・調査して、
皆様のフシギ・ギモンを解決いたしますよ!

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