秋葉原文化考

第6回 アキバ系趣味を仕事にするには?

2009.03.12 THU

秋葉原文化考

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渋谷や原宿がファッションの街、
浜松町や新橋がビジネスの街であるように、
何軒か同じジャンルの企業が集まって、
徐々にその地域全体に広まっていくものなんだと思います。

秋葉原に限らず、中野や池袋、横浜などの一部にも
オタクの街になりつつある地域は存在していますよね^^;
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投稿者:20dさん(神奈川県/21歳/男性)

中野には中野ブロードウェイが、
池袋には乙女ロードと呼ばれる通りがありますもんね。

じわじわと広がりを見せるアキバカルチャー。
外国ではジャパニメーションなんて言葉も生まれたりしました。

世界をも驚嘆させるその文化の中心には、
高いクオリティの製品を生み出す、
情熱を持つクリエイターたちがいます。

日本の文化の一端を担う、
そんなクリエイターたちには少し憧れてしまいますね。

というわけで今回は、
ゲームやアニメ・漫画などアキバ系業界への、
就職・転職事情を調べてみました。

仕事に迷ってるなら、
勇気を持ってアキバ系業界に飛び込んでみる?
“ラクジョブ”トップページ。様々な求人情報を掲載していて、キーワード検索も可能

“アキバ系業界”就職情報サイト“ラクジョブ”に聞くアキバ系業界就職事情



もーいやだっ! こんな仕事やめてやる! 社会人なら、そんなことを思ってしまったこともあるのではないでしょうか? どうせ仕事をするなら、自分の好きなアキバ系の仕事をしたいなぁなんて思っても、実際にはどうしたらいいか全くわかりません。そんなとき助けになるというラクジョブなるサイトがあると聞きつけました! 一体どんなサイトなんでしょう? 運営会社ビ・ハイアの大下周平さんに聞きました。

「ラクジョブは、漫画・アニメ・ゲーム業界に特化した、アキバ系就職情報サイトです。企業ホームページに掲載されている人材募集の情報を集め、常時数千件の求人情報を掲載しています。登録会員数は約1万人ですが、これまで50万以上のPVがあるので、アキバ系業界への就職へ興味がある潜在人数はもっと多いと考えています」

へぇ、でもなぜアキバ系業界に特化した求人情報サイトなんて始めたんですか? 一般的な目で見れば、とても狭い業界だと思うんですが。

「狭い業界だからこそ、情報がうまく行き渡らないんですよね。どこも人手不足で困っているのに、その求人情報がうまく伝わらない。逆に、こういう業界で働きたいと思っている人も多いはずなのに、どこで情報を手に入れたらいいかわからない。そのギャップを埋めることができるような、人材と企業の間に立てる会社がなかったんです」

早速ラクジョブを見てみるとおお、漫画編集者や漫画アシスタント、アニメーターにキャラクターデザイナー、ゲームの企画を考えるプランナーから、ゲームにバグがないかテストプレイをするデバッガーまで、実に様々な求人情報があります。う~ん、でもやはり、絵が描けたりプログラミングができたりしないといけない職種が多いですねぇ。何の技術もないボクでも転職しやすい職種ってないですかね?

「アニメの制作進行なんてどうでしょうか。それぞれ離れたスタジオや、原画さんたちの自宅で描かれたアニメの動画用紙を回収して揃えたり、監督やプロデューサーの打ち合わせをセッティングしたり、アニメ作りの様々なお手伝いをする仕事です。特別な技術は必要ありませんが、激務なので業界では常に人手不足なんです。車の運転免許があるといいですが、必要条件はやる気と体力ですね。雑用のように思われるかもしれませんが、実際にこの制作進行から出世して偉くなっている人も多いですよ」

秋葉原UDXでアキバ系業界の会社が集結するラクジョブ転職フェスタを開いているので、そちらで実際に話を聞くのもオススメとのこと。うーん、転職したくなったら、足を運んでみようかな?
寺島先生の指導を受けながらアフレコを体験する筆者。「うつむくといい声が出ないので、台本は目の高さに上げてください」(寺島さん)とのこと。タイミングがすごく難しいです

“代アニ”アキバ校で声優の仕事を体験してみた!



いわゆるオタク文化に興味がある人のなかには、アキバ系業界に就職(転職)したい!と考えている人も結構多いのでは? そこで、アキバ系専門学校として有名な代々木アニメーション学院(代アニ)のアキバ校校長・平川和樹さんに、アキバ系業界の就職事情について聞いてきました。

「アニメーターはどこも人手不足で就職しやすいですし、実力とやる気しだいでどんどん出世できますね。堅実なのはキャラクターデザイナー科でフォトショップなどの画像ソフトの使い方を学び、就職に生かすことです。逆に、声優や漫画家は実力勝負です。どの分野でも、独学だけでなく専門学校で基礎を学ぶことの意味は大きいですよ」

アキバカルチャーにどっぷりと浸かっている自分としては、ぜひぜひそのお仕事を体験したい! そこで、ムリを言って校内のスタジオでアフレコをさせてもらいました。アフレコとは、声がついてない状態のアニメに声を入れる作業のことで、つまり声優さんの仕事です。代アニでは、実際に放送されたアニメを使って練習しているそう。渡された台本はおお、見たことのあるアニメの台本だ。これは気合が入る。

いざスタジオに入ってみると、そこは全くの無音で、耳が痛いくらいです。

「スタジオではどんな小さな音でも拾ってしまうので、音を立てないように気をつけてください。足音やおなかの鳴る音なんて入ったら、NGですよ!」(声優科・寺島好美先生)

スタジオ内では大きな画面にアニメの1シーンが流れ、一度お手本となる映像を見たあと、無音のキャラクターにセリフを当てていきます。普段何気なく見ているアニメも、マイクの前に立ち、自分の出番を待ちながら見ると、ドキドキものです。キャラクターの口の動きに合わせて

「はじけろブリマニアーッ」
(※実際のセリフは掲載できないため、本当のセリフとは多少異なります)

セリフを言うタイミングが悪くNG。普段より早口でしゃべらないと、セリフをすべて言い切れません。たった3つのセリフを言うのに何度も台本を見返すなど、ものすごく慌ててしまいました。実際に自分の声が入ったシーンを見てみると滑舌が悪くセリフは聞き取りにくい、発声がよくない、慌てた棒読みで感情が入っていないわ、我ながらヒドイ。

「声優科では実技講習もありますが、正しい発声法から筋トレなど、基礎をみっちりやります。実は声優も体力勝負な面があるので、まずは筋トレが必要ですね(笑)」(寺島先生)

それに比べ、協力してもらった声優科の生徒さんたちの演技は、みんな堂々としたもので、先生からの「もっと王女っぽく!」「気持ち悪さ抑えて!」などの細かい注文にも、即座に対応していました。すごいなぁー、とただ感心するばかりです。

うーん、日本アニメの明日を担う人材が、ここ秋葉原でも確かに成長していたんですねえ。声優への転職はあきらめて、彼らに夢を託すことにします。 というわけで、
アキバ系業界に転職する方法を模索して、
求人情報サイトの人に話を聞いたり、
代アニアキバ校で声優体験をしてきたりしました。

アフレコは思った以上に難しく、
それを上手に演じる声優科の生徒さんたちの技術の高さに、
アキバとはこんな情熱が渦巻いている街なんだなぁと、
改めて気づかされました。

その情熱と向上心に、
日本アニメのクオリティの高さの一端を
垣間見た気がしますね。

また、実際に脱サラして
代アニに入学している生徒さんに話を聞いたんですが、その時の

「自分の好きなことに打ち込めるのは、すごくいい」

という輝くような笑顔が印象的で、
自分もいつかもし転職する気になったら、
アキバ系業界の求人を探そうと心ひそかに決心しました。

アキバカルチャーや秋葉原の街に、
気になる場所、不思議なこと、オススメの情報や、
秋葉原のここが好き! あれって一体どうなってるの?
などなど、聞きたいことがありましたら、
どんどんお便りくださいね!

ワタクシ堅田が取材・調査して、
皆様のフシギ・ギモンを解決いたしますよ!

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