デーブ氏いわく「今年は異例」

『スラムドッグ$ミリオネア』がアカデミー賞で評価された理由

2009.04.09 THU

ゴールデン・グローブ賞ほか世界各国の映画賞を総ナメにしたダニー・ボイル監督の『スラムドッグ$ミリオネア』。億万長者にあと1問に迫ったインドのスラム街に住む無学の青年が、なぜ正解を知りえたかをサスペンスタッチで描く感動作だ。今年のアカデミー賞でも作品賞など8冠の快挙を成し遂げている。

アカデミー賞とは映画芸術科学アカデミーの会員投票により、前年にアメリカで公開された映画のなかから最も優れた作品に贈る賞のこと。アカデミー会員はアメリカ映画に携わる業界関係者約6000人で構成されており、いわばハリウッドの身内で開催されるアメリカ映画の祭典。これまでは豪華なハリウッド映画が賞を獲得することが多かったが、「今年は異例」と語るのはデーブ・スペクター氏だ。

「アメリカ(イギリス合作)映画といいながら、監督はイギリス人だし、ロケはインドで、セリフにもかなり字幕が使われている。低予算映画だし、有名な俳優も出ていない。それがアメリカ映画のTOPをとっちゃったわけですから、今年は異例。最近のハリウッドはリメイクや原作まんまの作品が多かったから、クリエイティビティの素晴らしさが評価されたんだと思います」

また、インドが舞台などあらゆる点でセンスが良かったとデーブ氏は分析する。

「今急成長中で世界的に注目されている国・インドを舞台に、青年が『クイズ$ミリオネア』に挑戦する。この部分はオリジナルなんだけど、イギリス発祥のこのクイズ番組は、ドラマチックだし世界中で放映されていて誰もが知ってるから設定もウマイよね。謎解きのプロセスもおもしろいし、ロマン、アクション、笑えるシーンもあって、ハリウッドでは『完璧すぎる』という批判があるくらいなんです(笑)」

娯楽作品としても、差別を浮き彫りにした深い作品としても楽しめるから、観る者のスタンスで映画の深みが増す傑作とデーブ氏も大絶賛! 次はあなたが直接劇場で確かめて!


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