男を磨くカルチャー入門

第11回 「陶磁器」はアート? 日用品?

2009.06.11 THU

男を磨くカルチャー入門


スパイラルマーケットで行われた「萩原千春 陶磁展 ポットとカップ」の様子。お茶の時間が好きな萩原さんならではの、フォルムの美しさと機能性を兼ね備えた作品が並びます

日本人の目はたしか!?買って楽しむアートな陶磁器



手を滑らせて、「あっ!」と思ったら最後。バリンと音を立ててお気に入りのカップが割れてしまった。誰にでも一度はある苦い経験ですよね。おっちょこちょいな私には、器を楽しむような趣味は向いてないのかしら?

「そこで、まったく同じものを買おうか、せっかくだからもっと好みのものを探してみようか。ここで悩むのは、すでに陶磁器を楽しんでいるということなんですよ。器は、割れなければ百年でも使えるもの。そう思えば、選ぶことや使うことも丁寧に考えられそうですよね」

こう語るのは、食器を中心に暮らしの中で生きる作品を提案している陶芸家・萩原千春さん。展示会のほか、各地のギャラリーにも出品しています。

「食卓に自然と様々な焼き物が並ぶ日本人は、セットで食器を揃える感覚の欧米に比べて、陶磁器に対する感性が豊か。器は使ってこそ魅力が増すものなので、自分ならこの器で何を食べようか、コーヒーを飲むのに合ったカップはどれかなど、まずは身近な視点で選んではどうでしょう? 選んだ器が気に入ったら、どんな焼き方で、どんな土を使っているのかなど、徐々に知識を深めていけば楽しさも広がりますよ」

でも、器は100円均一ショップなどでも買えちゃうだけに、わざわざ高いお金を払うのはぜいたくなような。

「個人作家のカップなら、数千円程度から。でも、両者にはものとしての違いがありますね。その違いに気付ければ、陶磁器に対しての感性が豊かになるはず。以前、カップを購入したお客様から、『お茶を飲む回数が増えて、お茶を選ぶのも楽しくなった』といううれしい感想をもらいました。器は生活に密着した存在なので、日々に新しいリズムを生み出すことも。作った器をお客様がどう使うかも、陶磁器の表現のうちです。私も、器が使い手とどう暮らしていくのか、想像しながら制作していますよ」

なるほど、それでこそ使って楽しめるアート! お気に入りの器を買ったら、外食続きの私も張り切って自炊しちゃいそうです。日常にちょっとした変化を加えたい人には、もってこいのカルチャーかもね。
年若い(25歳!)岡崎先生から熱血指導を受け、ちょっとうれしげな私。この後、先生の指導むなしく、マグカップだったはずの作品はカフェオレボウルへと変貌していくわけですが…

不器用さんでも大丈夫陶芸教室で一日体験!



使って楽しめるアートの代表格といえば、陶磁器。高価な器を美術館で眺めるのもいいけど、アートな陶磁器を生活に取り入れることができたらステキですよね。と思って調べていたら、会社の近くに陶芸教室を発見! 自分で作れば、アート体験もしつつ、1点モノの陶磁器もゲットできて一石二鳥!?

というわけで、陶芸の体験レッスンが受けられる「アートスクール表参道」へ。指導してくれたのは、陶芸家の岡崎慧佑先生。オブジェのような大きな作品を中心に制作活動をしています。

「まずは土を軟らかくするところから。両手で力を入れて練り、成形しやすい状態にしましょう。十分練ったら、土の中の空気を抜く作業。これをいい加減にすると焼いたときに割れやすいので、くれぐれもしっかりと」

先生のお手本を見た後、忠実に再現してみたつもりですが、土が硬くて言うことを聞きません!! アートな気分で始めたものの、やってみると意外とスポーツ感覚。体力とまではいいませんが、確実に力を使います。陶芸をするには他に何が必要?

「爪を短く切ることくらいですね。土は乾燥するまで直しがきくので、まったくの陶芸初心者でも問題なし。アート色の強いオブジェは別ですが、器なら数を作れば必ずうまくなりますよ。色をつけたりするうちに、芸術的なセンスも自然と磨かれます」
先生の指導&大幅修正のおかげで、ついに完成! 約2時間半の体験レッスン(材料費込み3150円)でしたが、湯飲みやお皿を作ることもできます。詳細は関連リンクを参照のこと
それは心強い! 陶芸=ろくろというイメージが強いですが、こちらは若干上級者向きとのこと。今回は初心者向きということで、手びねりという方法でマグカップを作ることに。ひも状にのばした土を一段ずつ積み上げて成型していきます。先生、ポイントは?

「土を積み上げていく過程で飲み口が広がってしまいがちなので、内側に積むくらいの気持ちで慎重に成型しましょう。また、つなぎ目が残らないよう一段一段確実にならすこと。土は焼き縮みするので、完成サイズよりひとまわり大きく作るのもポイント」

なるほどね! と、先生のアドバイスに大きくうなずいたものの、できあがってみればサイズはふたまわり大きく、飲み口は豪快に広がっている有様。少しくらいの不手際には「大丈夫」と言ってくれた優しい先生でしたが、今回ばかりは「カフェオレボウルにしましょう」と、方向修正を宣言されてしまいました。うーん、やはりアート。道は険しい。

何はともあれ、約2時間半の体験レッスンで成型完了。手際のいい人なら、簡単な模様をつけたりすることもできるそう。1回の授業で作品ができるのは、かなりの達成感です。自分で作った作品だけに、アート性はさておき愛着もひとしお。暑い夏に向けて、ひんやりした土の感触は気持ちがいいもの。今から粘土遊び感覚で始めれば、定年までにはプロ級に!? お疲れさま、私!
原稿を書きながら、なんだか肩が痛いオオタカです。

まさか陶芸教室で筋肉痛になるとは。
自分の運動不足っぷりに驚かされました。
私は陶磁器を作るより、見る&買って楽しむ方が
いいのかもしれません(苦笑)。

ただ、少しでも陶磁器に興味のある方には、
陶芸教室に行ってみることをおすすめします。
気軽に使っていた陶磁器の作る難しさを感じられるので、
作家さんの作品の精巧さをより深く感じられますよ。

さて次回は、ついに最終回!
Theジャパニーズカルチャー・相撲の世界をレポートします。
連載が終わってしまうのは寂しいですが、どうぞお楽しみに。

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ここで、男子の皆さんにお願いです!

「女子のこんな行動がナゾ!」
「どうして女子はみんな○○を持ってるの?」
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私、オオタカが7月から始める新レポートの糧にさせていただきます!

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