テレビゲーム文化考

第2回 『ときメモ』に恋愛テクは通じる?

2009.07.16 THU

テレビゲーム文化考


(C)2002 SEED9 Entertainment, Inc. (C)2002 SUNSOFT 韓国製のゲーム『Tomak -Save the Earth-』の実際のゲーム場面。。一見グロテスクな生首育成ゲームだが、実は「体(肉欲)がなくとも人は人を愛せるのか」というテーマが隠されている。…深い内容です…

日本固有のゲーム文化?“ギャルゲー”っていつ生まれたの?



ゲームの中でもある意味最も奥が深いのが、ゲームの中の女の子と恋愛を楽しむ恋愛シミュレーションや恋愛アドベンチャーなどの、いわゆるギャルゲーと呼ばれるジャンルのゲーム。

次元を超えて恋愛を楽しむという、ある種天才的な発想のゲームだと思うのですが、こういったゲームっていつごろからあるのでしょう? ゲームライターの多根清史さんにお聞きしました。

「まず、ギャルゲーをコンピュータの中の女の子と疑似恋愛をするゲームと定義するなら、パソコンゲーム『EMMY』(1984年/PC-8001用)がまず出てくるのではないでしょうか。ヒロインの美少女・エミー(EMMY)とチャットするうちに、エミーが打ち解けてあられもない姿になっていくという大人向けの内容です(笑)。エミーの中身は人工知能で、プレイヤーとの会話から単語を学習して、少しずつ賢くなるはずが、いつまでもトンチンカンな反応をするので人工無能といわれたりしてましたね(笑)」

ギャルゲーが家庭用ゲーム機にやってきた初めての作品は、おそらく『中山美穂のトキメキハイスクール』(1987年/ディスクシステム)だろうとのこと。当時アイドル歌手だった中山美穂とタイアップして、中山美穂そっくりのヒロインを口説き落とすというもの。

「中山美穂(のそっくりさん)の表情に応じて適切なセリフを選ばないといけないんですが、表情が微妙すぎて読み取りにくく、正しい回答をしても(一見)拒絶されることもあります。現実の恋愛さながらのシビアな駆け引きで、挫折したプレイヤーも多いのでは」

ある意味豪華な内容ですね。ところで、ギャルゲーというジャンルは日本にしかないのでしょうか?「そうですね、海外にはほとんどありません。数年前に、アメリカでデート・シミュレーションゲーム『Brooktown High: Senior Year』が海外版ときメモのつもりで作られましたが、美少女の造形がリアルすぎて、当の海外ユーザーからこれはないと不評でした(笑)」

さらに、韓国で作られPS2でも出た『Tomak -Save the Earth-』というゲームは、かわいいキャラクターを育てて仲良くなっていくという、日本のギャルゲーをモチーフにしたような設定だったそうですが、なぜかキャラクターがみんな生首状態だったそうです。実際にゲーム画面を見てみると、非常にシュールな絵ヅラです。

ゲーム機本体はもちろんのこと、日本発のゲームソフトも世界中で人気を博しているなか、それでもなお、日本以外では浸透していないギャルゲー文化。逆に言えば、ギャルゲーにこそ日本独自の価値観やカルチャーの反映が読みとれるのかもしれませんね。
(C)1995 Konami Digital Entertainment 難攻不落のメインヒロイン・藤崎詩織。プレイ中、下校時に「一緒に帰ろう」と誘うと、「友達に噂とかされると恥ずかしいし…」と、つれない返事。さみしいっす… (画像はPSP版のものです)

『ときめきメモリアル』に現代ホストの恋愛テクは通用するか?



1994年にKONAMIから発売されたゲーム『ときめきメモリアル』。

卒業式の日に、「その下で女の子から告白されて成立したカップルは永遠に幸せになる」という伝説がある木の下で告白されるべく、主人公のパラメータを上げたり、女の子を誘ってデートを楽しんだりする恋愛シミュレーションゲームです。発売時から人気を呼び、恋愛シミュレーションゲームブームの先駆けとなった作品でもあります。

ブームを作ったその人気の秘密に迫るべく、実際に遊んでみました。狙うは主人公の幼なじみのヒロイン藤崎詩織! 容姿や学力などのパラメータを上げ、デートに誘い、服装を褒めetc.いよいよ卒業式の日! あ、あれ誰も木の下に来ない。3年間頑張ったのに、バッドエンド! う~む。

こうなったら恋愛の達人に教えを請うしかない! というわけで、元・新宿ナンバーワンホストだったタレントの城咲仁さんに恋愛テクをご教授いただきました。狙ったあの子を落とすには、いったいどうしたらいいんでしょうか?

「『将を射るには馬を射よ』といいますが、狙いの子だけでなく、その友達からもいい評価を得ていることが大事ですね。その子の友達から『あの人、紳士だよね』などのよい評判がその子に伝わると効果が高いです。 たとえば合コンのあとには、出席者全員に『今日は楽しかったです』というメールを送って、そのうえで狙いの子には別に電話をするとか。女の子同士はネットワークでつながっていますから、必ず評判は伝わりますよ」

なるほど。では女の子が喜ぶ話題の選択などはどうすればいいでしょう?

「女の子の声のトーンに注意してください。トーンが高くなったら、その話題について質問していく。うまくしゃべらせてあげることがコツですね」
恋愛テクについて語っていただいた城咲仁さん。「そういえば昔、僕も『ときメモ』やったことあります。ホスト仲間と遊んだんですが、僕だけフラれました(笑)」とのこと
声のトーンですか。でもスーファミ版の『ときメモ』は声がないんですよね。

「えっ、ゲームの話だったんですか!?」

そうなんです。でも重要なアドバイスをもらえました。よーし、もう1回チャレンジだ!

「役立つかわかりませんが、頑張ってください(笑)」

女の子全員と仲良くなることを心がけて再チャレンジ。すると、おお! 狙っていた藤崎さんではないけれど、別のキャラが伝説の木の下に来てくれました! う~む、今度は八方美人にしすぎたか。

でも「私あなたのことが」なんてほおを赤らめて言われたら、そんな細かいことはどうでもいいかという気になります。これはドキドキする! 青春時代のような甘酸っぱい感情がわきあがってきて、 ブームになったのも納得です。

というわけで、意外にも(?)ホストのテクは『ときメモ』にも通用しました。ということは逆に、『ときメモ』で培った恋愛テクも現実世界で通用するかも!? 城咲さんの恋愛指南は次元の壁を越えて、
『ときメモ』の女の子にも通用したのが驚きです。
さすが元新宿ナンバーワンの男です。

これまで恋愛シミュレーションゲームは
あまり遊んだことがなかったのですが、中学生や高校生のころの、
あの甘酸っぱ~いほのかな恋愛感情がよみがえり、
初めてその面白さを実感しました。

皆さんも一度やってみると、
意外とハマってしまうかもしれませんよ!
(友達と一緒に遊ぶと、意外と盛り上がるのでオススメです)

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