魅せ腕時計のイロハ

第3回 ビジネスで役に立つ腕時計とは?

2009.08.06 THU

魅せ腕時計のイロハ

オトコの腕時計は、ビジネストークを円滑にする



ヘアスタイルやスーツ、カバンなど、ひと昔前に比べれば、自由度が高くなった気がするR25世代のビジネススタイル。腕時計も同様で、奇抜なデザインやカラフルな一本を手に巻いている人、中には腕時計をしていない、なんて人もいるのでは?

「同じ価値観を持つR25世代同士なら、それでいいかもしれませんが、そんな人ばかりが相手とは限らないのがビジネスの現場。特に、取引先に年配の方がいる場合は、時計に関しても注意が必要です。彼らにとっての腕時計は、ネクタイやスーツと同様、相手を推し量る大事な判断ポイントとなっている傾向が高いですからね」

そう語るのは、『楽しいキャリアデザイン』(共著・八千代出版)などの著書で知られる人事コンサルタントの岡崎洋さん。

「例えば、商談中に携帯電話をテーブルの上に置いたまま話をする人をたまに見かけます。時刻も確認しやすいので合理的な気もしますが、ビジネスマナーとして正しいとは言えません。中高年の部長クラスは、ほぼ間違いなく『非常識』と認識しているはずです」

ビジネスマンにとって、時間は大事な資源。特に年配世代には、きちんとした腕時計を身に着けることが、「時間を大切にする」というビジネスマンの基本姿勢だと考える人も多いのだとか。
では、R25世代のビジネスマンが好印象を得るための腕時計とは、どんなものなんだろう?
仕事で出会う相手は様々。TPOに応じた使い分けが難しければ、スタンダードな腕時計を選ぶのが基本のよう
「まずはスーツに合うことが基本、チラッと針の位置を確認するだけで時間のわかるアナログタイプがいいでしょう。20代の人ならば、価格帯は5万円から10万円台程度が適当です。それ以上に高額なブランド腕時計をしていると、逆に『分不相応』とよくないイメージを持たれることがあるかもしれません」

もっとも、「日々の仕事のモチベーションを上げるために、高級品を身に着けようと思った」とか、「社長賞を受賞した自分へのごほうびとして」「海外出張が多いので、現地時間がわかるものを」など、“ビジネスマンとしての自分”をアピールしたり、あるいは「尊敬する父と同じ時計を」といった具合に、自分の人間性をアピールするためのツールとして使うならば、あえて高価な時計をするのも有効だとか。

「このように、自分の腕時計にストーリーを持たせることは、ビジネス上とても有効。腕時計の話題をきっかけに、商談がスムーズになることが多いのです」

したがって、自分の腕時計だけでなく、相手がどんな腕時計をしているか、さりげなくチェックしておくのも有効だという。

「相手の時計が見えたとき、『いい時計ですね』と話題にすると、会話が膨らみ、商談がうまく運ぶ場合もあります。なので、普段から腕時計の種類や特徴などの基礎知識を多少仕入れておくとベターなのですが、詳しくなくても構いません。相手からその時計にまつわるウンチクやストーリーを引き出すだけでも、十分なコミュニケーションになります。少なくとも、『天気』など、ありきたりの世間話をするよりも、相手との距離は縮まるはずですよ」

腕時計は、ビジネスマンを結びつけるスグレモノというわけか。確かに名刺交換のときや会話中の身振りなど、ビジネスシーンには手元を見たり見られたりする機会が多いはず。こちらをアピールする、あるいは相手のことを理解するための糸口としても、腕時計はなかなか使えるかも!

腕時計のこだわりでモチベーションもアップ!



腕時計は、ビジネスマンとしての自分をアピールし、商談をスムーズに運ぶための会話のきっかけとしても使えるスグレモノ。しかし、ひとつ使い方を間違うと、相手に思わぬ不快感を与えてしまうこともある、と人事コンサルタントの岡崎洋さんは指摘する。

「これは実際、私が若いころに経験した失敗談です。そのころ、私は母から就職祝いに贈られた時計を腕にはめていました。とても大事にしていましたから、チラチラと時計を見るクセがあったのでしょう。ある商談中に『そんなに忙しいなら、もういいよ』と、会話を打ち切られてしまったんです。無意識であれ、会話の途中で時計を見る行為は、『時間がなくて、あなたとの会話に集中できません』ということを相手に示していることになるわけです」

確かに、相手の話に集中するというのはビジネスマナーの常識。とはいえ、まったく時間を気にしない、というのもビジネスマンには難しそう。どうしても時間を確認したいときは、相手に気づかれないよう“チラ見”する配慮が大切なのだとか。そう考えると、イチイチ取り出さないといけない携帯電話より、腕時計の方がビジネスシーンにおける時刻確認手段としては適しているのかもしれない。

さらに腕時計のデザインにも注意してほしい、と岡崎さん。
「奇抜な色をしたカジュアル系の時計や、スーツに似合わないスポーツタイプの時計は避けた方がいいでしょうね。『仕事よりも趣味』と言っているようなものです」

もちろん、これにも例外はある。
ビジネスマンのオシャレポイントだといえど、取引先にも見られるものだということは常に念頭に。奇抜過ぎるものはNG!
「例えば、広告業界やアパレル業界の方は、個性的な腕時計をしている人が多いですね。業界のクリエイティヴな雰囲気を感じさせて、むしろ好感度は高いです。その一方、金融系や商社など、堅実なイメージを大事にする業種で働いている人は、スタンダードなデザインの腕時計をしている人が多い。要はTPOに応じた選び方が大切。自分が身を置く業界のイメージについて一度考えてみたり、周囲の人の腕時計をチェックして、判断してみるといいかもしれません」

ちなみに岡崎さんは、ズボンのベルトと靴の色のバランスを考えて、腕時計をコーディネイトしているという。女性に比べて、スーツの色やアクセサリーなどの選択肢が少ない男性にとって、手元のちょっとしたオシャレを意識することは、ビジネスマンとしての自分自身を前向きに盛り上げる効果もあるようだ。

「例えば、通勤電車。つり革につかまれば、腕時計は結構目立つものです。そこにお気に入りの腕時計が巻かれていれば、誇らしい気持ちにもなるし、仕事への活力も湧くのではないでしょうか」

商談中以外にも、腕時計にはオンタイムのオトコを盛り上げるチカラがあるわけですね。つり革につかまっているときに気分がアガる腕時計探し、始めてみます! 腕時計は、自分をアピールする以外にも、
商談を円滑に進めるための小道具にもなるなど、
ビジネスシーンで意外な効果を発揮することがわかりました。

どんな腕時計を選ぶか、という問いは、
(大げさに言えば)「あなたはどんな人ですか?」と問われているのと
同じような意味を持つことなんですね。

自分なら、果たしてそこでどんなストーリーを語るのか?
なんだかじっくり考えてみたくなりました。

今後の調査の参考に、腕時計に関する皆さんの疑問やこだわりを聞かせてください。腕時計にまつわるエピソードも大歓迎。お待ちしています!

関連キーワード

ブレイクフォト