ネットの住民になりたい

第11回 「サーバ」ってなにか説明できる?

2009.12.09 WED

ネットの住民になりたい

そもそもサーバってなに? サーバの役割とは?



「サーバの調子が悪い」「サーバのメンテナンス中…」などなど、ネットを使っていると、たびたび出てくるサーバという言葉。耳にする機会は多いけれど、いまだにちゃんと説明できない人も多いのでは?

そこで、サーバについてITライターの野本幹彦さんに聞いてみました。サーバってそもそも、どんなものなんでしょうか?
イラスト/コットンズ パソコンで作業しているボクらの要求に、いろいろなサーバが応えてくれていたんですね。ネットの裏側で、そんなことが起きていたなんて!
「サーバとは、“給仕”という意味を持つ英語が示すように、クライアント(「client」依頼人、顧客)に対して機能やサービスを提供するものです。こういうと特別なもののように聞こえますが、我々が日常使っているパソコンも実はクライアントになるんです。例えば、自宅からホームページを閲覧する場合、自宅のパソコン(クライアント)からインターネットを経由して、『WEBサーバ』と呼ばれるサーバにクライアントのリクエストが伝えられ、『WEBサーバ』がそのリクエストに応じてサイトの情報を送ってくれるのです」

なるほど、「サーバ」という呼び名にはそんな意味が込められていたんですね。「WEBサーバ」以外には、どんなサーバがあるんですか?

「サーバは目的によって様々なものがあります。例えば、身近なメールのやり取りでもサーバは使われているんですよ。メールを送信すると、一般的にはメールソフトで指定している『SMTPサーバ』と呼ばれるメール送信用のサーバに、まずメールが渡されます。その後、その『SMTPサーバ』が今度はメール受信者のパソコンが使っている『SMTPサーバ』にメールを送信し、さらにそこから『POPサーバ』と呼ばれるメール受信用のサーバに送られて、いったんそこでメールが保管されます。メールの受信者は、その『POPサーバ』に自分のパソコンからアクセスすることでメールを受け取れるという仕組みになっているんです。ちなみに、このシステムの総称を『メールサーバ』と呼んでいます」(同)

ボクらのネット生活って、本当にサーバに支えられているんですね。

「ネット生活というなら『DNSサーバ』も重要です。『DNS』とは、ドメインネームシステムと言い、ドメイン名と『IPアドレス』を結びつける仕組みのこと。実は、インターネット上のサーバには、各々『IPアドレス』と呼ばれる固有の数列が割り当てられ、それぞれ判別できるようになっています。ただ、コンピュータ同士のやり取りなら問題ない『IPアドレス』も、我々には識別しにくい。そこで、我々にもわかりやすいように、この『IPアドレス』を文字列に置き換えたものがドメイン名なんです。『DNSサーバ』には、このドメイン名と『IPアドレス』の対応表が入っていて、我々がWEBサイトにアクセスするたびに参照されているんです」(同)

プライベートでも仕事でも、ネットを活用するのに欠かせない存在が「サーバ」というわけなんですね。よりネットの世界が理解できたような気がします。

「.jp」を管理するサーバを実際に見てきました!



ウェブサイトを見たり、メールを送受信したり、ボクらのネットライフに欠かすことができない「サーバ」。でも、実際見たことがない…。どんな形をしているものなのか、想像もできません。そこで、実際にサーバを見学してきました!

訪れたのは、『.jp』ドメインの登録、管理を行っている日本レジストリサービスのサーバルーム。

「ここでは、『.jp』ドメイン全体を管理する『DNSサーバ』の運用を行っています。つまり、『.jp』が付くすべてのドメイン情報がすべて保存されているサーバを運用しているということです」と語ってくれたのは、日本レジストリサービスの宇井隆晴さん。
ラックに積み上げられたコンピュータがサーバの正体。これが日本のインターネットを支えているというわけです
“サーバルーム”というだけあって、身長(ちなみにボクの身長は165cmです)より高く積み上げられたデスクトップ型パソコンのようなマシンが所狭しと並んでいるんですね。

「サーバが複数台あるのには理由があります。『ドメインネームシステム』は、ユーザーが、WEBサイトにアクセスするときに入力するドメイン名に対応するIPアドレスを探し出す重要な仕組みです。仮にこの仕組みで利用しているサーバが動かなくなったら、その間、皆さんのパソコンから『.jp』がつくサイトにアクセスできなくなります。そこで、複数台のサーバを並列に動かすことで、仮に1台にトラブルが発生しても、システムが問題なく運用されるようにしているんです」(同)

なるほど、そうだったんですね。

「それだけではありません。実は、『.jp』全体を管理する『DNSサーバ』は、全世界二十数カ所で同じように運用されているんです。サーバを複数台、さらに複数の場所で運用することで、絶対にシステムが落ちない万全の管理体制をとっているので安心してください」(同)

さすが、日本のインターネットを支える現場だけあって備えは完璧ですね。

「ほかにも、年々増加するネットのアクセス数に対応できるように、日々サーバを増強したり、サーバのセキュリティを向上させるための研究開発にも取り組んでいます」(同)

普段、なにげなく使っているインターネットですが、ボクらの知らないところで様々な人が努力してくれているおかげで、快適なネット生活を送れているんですね。ネットの奥深さをちょっとだけ垣間見たような気がします。 いままで、なんとなくしか理解してなかったサーバのこと。

ネットの世界でこんなにも重要な役割を
担っていたなんて、知らなかった…。

メールで連絡できたり、ネットで調べものができたり、
みんなサーバのおかげだったんですね!

さてさて、次回はついにこの連載も最終回を迎えます!

皆さんのブログへのモチベーションと、
ネットに関する知識が、少しでも向上したなら幸いです。

最後になにを調査しましょうかね。
次回をお楽しみに~!

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