独身オトコのロボット入門

第4回 ロボットに表情を与える人工筋って?

2009.12.24 THU

独身オトコのロボット入門


小林先生の研究テーマは「ロボットなどの技術で人間をいかにアシストするかを追求する」こと。他にも人工筋肉を利用したアクティブ歩行器や、赤ちゃんの舌の動き再現して、効率的な搾乳ができる搾乳器などを開発している

表情から筋肉まで…人工筋肉のスゴい進化とは



あるときは女性教師、またある時は受付嬢。その正体は「東京理科大学の小林宏教授が開発した「SAYA」。「きれいだね」や「元気?」などの人が話す言葉を認識して、喜怒哀楽の表情を浮かべながら返事をしてくれるアンドロイドだ。

開発者の小林先生は「元々は、人間と機械が感性豊かなコミュニケーションを取れるように作ったんです。人間とのコミュニケーションには、言葉以外にも表情が重要ですから」と語る。SAYAの表情は、表情や感情を研究している心理学者、ポール・エックマンが提唱する顔動作記述システムを応用。顔の裏側に人工筋肉を配置して、18カ所の制御点を動かしながら、喜怒哀楽を作り出している。

人工筋肉とは、ゴムチューブにナイロン繊維の網をかぶせたもの。ここにコンプレッサーで空気を送り込んで収縮させ、筋肉と同じ動きを再現するのだとか。小林教授は、SAYA以外にも人工筋肉を利用してさまざまな研究を行っている。その中の一つが「マッスルスーツ」だ。

こちらは、上半身に装着して、筋肉の動きを補助するというもの。ということは、映画や漫画で憧れたパワードスーツみたいに、重いものを軽々と持ち上げたりできるのだろうか?

「自分の筋肉量をはるかに超えて力を発揮するものではありません。人工筋肉によって、物を持つ負担が軽減するスーツです」(小林教授) 論より証拠ということで、実際に着用させてもらったところ、重いものを持っていても疲れないといった印象。現在は肘を曲げたり伸ばしたり外転させたりなど7種類の動作が可能だ。

「最終的には要介護者が自ら動くための手助けにと考えていますが、現段階ではむしろ介護者の補助や単純作業に従事する人の作業補助などが主な用途です」と小林教授。

ロボットに表情をつけ、力仕事の手助けまで行う人工筋肉。より普及すれば、表情のある受付ロボットが会社に導入されるだけでなく、引越しの荷物を運んだりするパワードスーツが実現するかもしれません。 投稿募集はこちら アウトドアについて、知りたいこと、気になることがありましたら、右下の投稿ボタンから投稿して下さい。

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