メリットばかりじゃないらしい

「SIMロック」が解除されると僕らのケータイにどんな影響が?

2010.05.20 THU


ツイッター上で繰り広げられた、ソフトバンク・孫正義社長と原口総務相の、解除の是非を問う“舌戦”が話題となった、携帯電話の「SIMロック」問題。とはいえ是非うんぬんの前に「そういやSIMってなんだっけ?」と思っている読者もいるだろう。そこで今回は、SIM(SIMカード)の基礎知識から、現在日本がSIMロックを採用した理由までを整理しておこう。

まず「SIMカード」とは、携帯電話を使ううえで必要な、電話番号のような固有情報を記録した部品のこと。固有情報を端末から切り離すことで、ひとつの端末で複数の通信事業者を使い分けたり、その逆が可能になる。この状態が「SIMフリー」だ。一方、現在日本で採用しているのが「SIMロック」。これは、SIMカードと端末の組み合わせを制限する仕組みだ。たとえばA社のSIMカードを、他社キャリアの端末に差して使うことはできない。

日本がSIMロックを採用した理由は、大きく2つある。ひとつは、携帯電話普及のため導入された、端末の「販売奨励金」制度。端末代の一部をキャリア側が負担することで、利用者が割安に端末を購入できるほか、端末メーカーの開発費も軽減される。SIMロックがなければ、負担した端末代をキャリア側が回収する前に、他社キャリアに乗り換えられる恐れがあるというわけだ。

2つめはサービスの問題。使える端末を制限することで、トラブルサポートが容易になるほか、独自のサービスも開発しやすくなる。日本の携帯電話が他国に比べ格段に高度な機能やサービスを提供しているのは、SIMロックのおかげともいえるのだ。

具体的な方針は6月に出る予定だが、現時点では解除の方向で話がまとまるという見通し。実現すれば、海外製の端末を日本で使えるなどメリットも多いが、一方でSIMロックを前提に開発されている現行の端末やサービス、料金体系をどうするのか、という点も懸念されている。問題は意外と複雑なのだ。
(石井敏郎)


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