「英語公用化」時代の切り札!

21カ国語対応アプリも登場 「自動翻訳機」の実用度は?

2010.11.04 THU



撮影/熊林組
楽天、ファーストリテイリングなど英語を社内公用語として採用する企業が目立ち始め、ますます重要になってきた英語力。必要に迫られ、あわてて勉強し直している人も多いだろう。そんな人たちに希望を与えてくれるのが“自動翻訳機”だ。先日も21言語を翻訳でき、日本語、英語、中国語、インドネシア語、ベトナム語は音声で入出力できるiPhoneアプリ“VoiceTra”の登場が話題になった。それにしても、どういった仕組みで翻訳されるのか。開発責任者である独立行政法人情報通信機構・知識創成コミュニケーション研究センターの中村哲所長に話を聞いた。

「簡単に説明すると、(1)日本語の文章を句で分ける。(2)分けた句を英語の句に置き換える。(3)対訳文をもとに英文として正しい語順に並び替える、で翻訳します」

なんだか単純に聞こえるが、100万の文章と5万の単語をもとに、どの単語や文章が最も近いのかを確率論で計算しながら翻訳しているというから驚きだ。しかも、機械学習で皆がアプリを使うほど精度が高くなるのだとか。では、その実力はいかほどか。実際に外国人相手に使用してみた。

今回は英語で実験。出身地を聞いたり、時計をほめたりの世間話はかなりスムーズにできた。“この後食事でもどうですか?”とか“明日の午後3時に待ち合わせしましょう”なんて話も「ちょっと堅い表現だね」と指摘されたがどうにか通じる。しかし、ビジネス的な表現になるとやや暗雲が。

「今回は、旅行を目的に文章や単語をそろえたからでしょうね。旅行英語としてはTOEIC600点レベル相当です」(同)

なるほど、それで変な訳になったのか。ビジネス英語は専門的な語彙が多く、一文も長いので、翻訳が難しいそうだ。ただし、中村氏の予想では「10年ほどで日常会話には全く不自由しない翻訳機ができて、同時通訳レベルの基礎技術もできるでしょう」とのこと。待つのがいいのか、今から英語の勉強を始める方がいいのか、悩ましいところです。
(コージー林田)


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