本体は日進月歩で進化しているのに

ケータイの電池寿命はなぜもっと伸びないの?

2011.01.20 THU



図版作成:内野将志(ロケットチャンネル)(NTTドコモ・ホームページ「電池パックの歴史」を…
ネットに音楽、ムービー、ゲームと、スマートフォンの普及で急速に多用途化が進む携帯電話。それに対して、変化が見えにくいのが電池だ。大きさや待受時間の長さも、ほとんど変わらないような気もするが…。

「たしかに携帯電話に使われている電池は、ここ10年以上リチウムイオン二次電池の1種類のみです。その電池が本格的に携帯電話に使われ始めたのも、90年代半ばごろですから、それ以降は一度も大きな変化は起こっていないんです」

そう話すのはリチウムイオン電池の技術調査、コンサルティングなどを行う、先端技術情報総合研究所の藤原信浩さん。携帯電話の普及時期から、電池の種類は同じなんですね…。その電池自体も導入後は何も進化していない?

「同一体積あたりのエネルギー密度は2倍、3倍と増加し、大容量化が進んでいます。しかし最近は携帯電話の使用時間や用途が増えましたから、電池の持ちが良くなったとは実感しにくいでしょうね」

ではリチウムイオン二次電池に代わる、新しい電池導入の可能性は? NTTドコモ先進技術研究所の竹野和彦さんに話を伺った。

「大容量化も飽和状態に近いため、近い将来にはリチウムイオン二次電池のプラス極にニッケル、マンガンを加えた新電池の導入を検討中です。容量は現在の1.2~3倍に増加するはずですよ」

研究途上のものでは、驚きの大容量の電池も2つあるそう。

「リチウムに代わりカルシウムを使うカルシウムイオン二次電池は、容量が2倍になると期待されています。もう一つの亜鉛空気二次電池は、100倍の大容量も可能になるという夢の電池です。しかし電池の開発は純粋な化学反応の研究から始まるので、実用化には何十年とかかるのが普通。導入は早くて10年、20年先でしょうね」

とはいえ、100倍と聞けば期待したいもの。実用化が待ち遠しい!
(古澤誠一郎/Office Ti+)


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