コンテンツ制作者にチップを渡せる

「Grow!」って知ってる?

2012.02.02 THU


「Grow!」のチュートリアル画面。一度登録してしまえば、あとはポイントを購入して「Grow!」ボタンから1クリックで簡単に支援することができる
2012年に入ってからも新しいソーシャルサービスが続々とリリースされている。その中でも、“ソーシャル・チッピング・プラットフォーム”というコンセプトの「Grow!」が、今年1月に国内正式リリースされ話題となっている。

このサービス、簡単にいえば、ユーザーからコンテンツ制作者へポイントを贈ることができる「投げ銭(チップ)システム」だ。「Grow!」ボタンが設置されたwebサイトを訪れたユーザーは、コンテンツが気に入れば「Grow!」ボタンを押し、制作者に“Grow!ポイント(=チップ)”を贈ることができる。Grow!ポイントは「1Grow!=1ドル」で購入でき、ユーザーは何ポイント贈るかも自由に選べる。逆に、コンテンツ制作者はこのシステムを利用して、来訪者(お客)からチップを集めることができるわけだ。

もちろん、ユーザーは「Grow!」ポイントを贈らずにコンテンツを見ることもできる。あくまでユーザーの善意を前提にしたシステムだが、あえてそうした仕組みを採用しているのは、開発者の問題意識とビジョンによるところが大きい。

「僕は学生時代から音楽活動をしていたんですが、インターネット上には素晴らしいコンテンツがたくさんあるのに、それらを支援する仕組みが足りていないとずっと感じていました。それがソーシャルネットワークの普及によって、個人個人がクリエイターやコンテンツに対して積極的に意思表明できる環境や風潮が整った。だから発信する側も受け取る側も、個人であることを前提とした仕組み作りをしたかったんです。今思い返すとすごくダサいんですが、最初は『100円ボタン』という仮名でした(笑)」

そう話すのは「Grow!」のコンセプトを考案し、ブランディングを担当するGrow!社のCCO・カズワタベさんだ。確かに「Grow!」には「インターネットコンテンツはお金にならない」という業界の定説を覆すポテンシャルが秘められている。

「そういう認識は、仕組みの不足からくるものだったと思うんです。だから僕たちが目指すのは、シンプルな仕組みによる『無料で見られるけど、気に入ったら払う』という消費活動の実現です」

「支払える」という選択肢を用意することで、ユーザーの積極性や能動性を引き出すことができるのが「Grow!」の目指す世界観だ。そこには無限の可能性があるとカズさんは話す。

「最終的には世界中にある“良いもの、良いこと”がすべて称賛され、共有されるような社会を実現したい」

すでに5000人ほどの国内ユーザーを獲得しているが、今後「Grow!」ボタンを設置したコンテンツを充実させ、より活発な利用を促すそうだ。夏には拠点をシリコンバレーに移し、欧米での普及も視野に入れているとのこと。既存の消費活動に対する一種のアンチテーゼともいえる「Grow!」の取り組み、世界に受け入れられるかどうか今後の動向に注目したい。
(ピーチ四葉/東京ピストル)

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