キミの位置情報も上司の管理下に?

屋内GPSで“ロケハラ”被害増加?

2012.02.16 THU


IMES本体(上)と二子玉川ライズで行われているIMES実験用アプリ「aitetter」(右)。北海道の網走監獄(あくまで観光施設です)でもGPSとIMESを組み合わせた実験が行われたとか
画像提供/神武直彦・測位衛星技術
2010年9月に打ち上げられた日本初の準天頂衛星「みちびき」をはじめ、将来的に整備が進めば誤差数センチの高精度な測位が行えるという日本版GPS。とはいえこれは屋外での話。

一方、屋内でも現在地がわかる世界初の技術として注目されているのが、JAXAが考案したIMESだ。それは一体どんなもの? 

IMESの研究開発や事業化に携わるIMESコンソーシアム代表幹事で慶應義塾大学大学院准教授の神武直彦氏にうかがいました。

「IMESは衛星の死角になる屋内での測位補完をするための、いわば屋内GPSです。ビルや地下街の天井に設置されたIMES本体からは、GPS信号と互換性がある無線信号によって、緯度・経度の情報、そしてIMES独自の高さ情報などが発信されます。これで、どの建物の、何階の、どの辺にいるかがわかるようになるんです」

現在もGPSの誤差を修正するためにWi‐Fi電波が利用されたりしますが、IMESならスマホや携帯ナビなどGPS受信機のソフトウェアを改良するだけで使えるのがメリット。もしIMESが普及すれば、複雑な駅やビルでもナビが使えたり、テナント側も利用者の位置に応じたキャンペーン情報を流したり、災害時には適切な避難経路をアナウンスしたり、と便利な使い方が考えられるのだとか。でもこれ、会社が社員を管理するツールにも使えそうな気が。

「タクシー運転手のように労働契約の内容次第ではありえます。また、自分の位置情報を悪用されるロケーションハラスメントが起こらないとも限りません。ただ、新しい技術にはリスクが付き物。これからガイドラインを決めようという段階ですが、技術や法律などで位置情報を保護する一方、個人もリテラシーを向上させて自分で情報発信を管理する必要がありますね」

それはネットと同じ、と神武氏。すでに自分もTwitterで居場所ダダ漏れなので要注意かも。
(熊山 准)


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