YouTube、ニコニコ利用で200万円!?

違法ダウンロード刑事罰適用に異論

2012.06.07 THU


「ウィニーやシェアのようなP2Pなどで、明らかな海賊版音楽や映画を入手しなければ大丈夫。過度な心配は不要です」(福井弁護士)
イラスト/坂本綾子
海賊版の動画や音楽ファイルをダウンロードする行為に刑事罰を科す著作権法改正案が検討されている。これまでも違法ではあったが、罰則は科せられていなかった。仮に法案が今国会に提出されて成立すれば、今年10月から違法ダウンロードに「2年以下の懲役か200万円以下の罰金、又はその両方」の罰則が科せられる。

違法ファイルが多数ネット上に出まわっている今、何らかの対策は確かに必要だろう。しかし今回の改正案を疑問視する声も多いという。その争点となっているのが、違法ファイルと知った上でダウンロードしたのか、知らずにダウンロードしたのか線引きが困難であるということ。現行の著作権法上、違法とされるのは「海賊版と知りながらダウンロードした場合」のみ。しかし「知っていたか否か」の判断は難しく、一歩間違えれば恣意的な取り締まりに繋がりかねない。違法ファイルと知らずにダウンロードした人も「知っていたはず」と決めつけられれば犯罪者になってしまう恐れがあるというのだ。

ちなみに、YouTubeなどストリーミングサイトでの動画視聴は違法ダウンロードの対象外。「あくまでダウンロードが対象で、ストリーミングのみの視聴は現在の著作権法でも原則として違法ではありません」(骨董通り法律事務所・福井健策先生)とのこと。ストリーミングによる動画視聴はデータをPC側に一時的にダウンロードしているが、保存フォルダから別の記録媒体に複製しなければ違法にはならない。とはいえ、なにげなくダウンロードした動画が違法ファイルだったら…という不安は拭えない。

もちろん、違法コンテンツの流出により音楽業界などに被害があるのだとすれば、これは解決しなくてはならない問題。しかし、刑事罰まで踏み込むのなら違法性の判断基準は明確であってほしい。賛否両論の今回の法改正案、ネットユーザーによる議論は白熱しているようだ。
(有栖川匠)


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