糖尿病、心筋梗塞etc. 多くの難病が完治!

次世代型再生医療がスゴい!

2012.06.07 THU


iPS細胞を開発した京都大学・山中伸弥教授。文部科学省は再生医療の実用化に向け、京都大学などの研究拠点との連携強化を推進している
画像提供/時事通信社
世界トップクラスの日本の医療技術の中でも、近年注目が集まっているのが“再生医療”だという。だが、そもそも再生医療とはどういったものなのか? バイオベンチャー企業リプロセル代表の横山周史氏に聞いた。

「ヤモリの尾は切っても再生しますが、人間は一度失った体のパーツを復活させることはできません。再生医療とは、このような損傷した細胞に新たな細胞を移植し、本来の活動を取り戻させることをいいます。広い意味では肝臓や腎臓の移植、白血病治療のための骨髄移植なども、再生医療と捉えることができるでしょう」

通常、これらの手術にはドナーが必要。ところが“次世代型再生医療”では、臓器提供をともなわずに、ヒトの万能細胞(iPS細胞)を用いて人工培養した臓器を移植することが可能だ。実際、今年4月には、リプロセルと京都大学がiPS細胞からアルツハイマー病患者の神経細胞をまねた細胞を開発。製薬会社や大学向けの研究用試薬として販売が進んでいる。

「万能細胞は、体内のどんなパーツにも変化できます。次世代の再生医療では、自分の皮膚から採取した細胞を培養してシートを作ってヤケドした部分に貼ったり、心筋や神経も作れたりします」

ちなみに、若い世代にもかかわる疾患で万能細胞が役立つのは?

「糖尿病は、ダメージを受けた膵臓を修復すれば治療できます。網膜の再生や心筋梗塞、パーキンソン病の治療にも応用されるでしょう。いずれにせよ、最大のメリットは病の根治が可能なこと。現在のように糖尿病でインシュリンを打ち続けたり、心臓疾患で運動を制限されることはありません。ただ、実用化が進んでもしばらくは数百万円レベルの高額な治療費が必要になるはず。身近な医療としての普及は、十数年後くらいでしょうか」

恩恵を受けられるまで、もうしばらくの辛抱ということか。
(池田香織/verb)


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