僕らのつぶやきを企業が熱烈チェック中

「ソーシャルリスニング」ってなに?

2012.07.20 FRI


「Radian6 Analysis Dashboard」の画面キャプチャー。左上は日付ごとにどれくらいの人が発言したのかなど、左下は男女の割合などを示している。現在、「Radian6」を利用している企業は世界中で4000社を超えているそう。デルなどのグローバル企業が多く採用している
いまや企業のマーケティングにWebの活用は欠かせないが、そのアプローチのひとつとして最近流行しているのが、「ソーシャルリスニング」というキーワードだ。これは簡単に言えば、「ソーシャルメディアを通じて顧客の声を拾い上げ、調査・分析する」こと。FacebookやTwitterといったソーシャルメディアに投稿される情報のなかから、自社の商品やサービスに関する評判などを汲み取る技術に注目が集まっているのだ。

例えば、Twitterには1日あたり4億以上ものつぶやきが投稿されているというが、その膨大な情報量のなかには、企業にとって役立つ“ユーザーの生の意見”も多く混ざっている。最新のデータベース技術を駆使すれば、様々なキーワードにマッチする投稿を瞬時に絞り込んだり、話題にしている人物の影響力を調べたりといった分析が簡単に行えるのだ。

「ソーシャルリスニングの利点は、これまでは接点がなかった顧客と企業との間に、直接コミュニケーションができる新しいパイプを作りだせること。一方通行的に情報を収集するだけでなく、ソーシャルを通じて企業側から顧客に働きかけられることも特徴です。これを応用すれば、“インフルエンサー”と呼ばれるWeb上で影響力を持った人物に企業からアプローチするなどして、さらに話題を口コミで広げるような戦略も可能になるわけです」

そう語るのは、多くの企業が採用するソーシャルリスニングシステム「Radian6」を提供しているセールスフォース・ドットコムの執行役員、榎隆司氏だ。とはいえ、ユーザー側からすれば自分のなにげないつぶやきや投稿を企業にチェックされているかと思うと、なんだか監視されているような不安もあるけれど?

「リスニングの対象になるのはあくまでも『公開設定』になっている投稿だけです。ユーザーの方々はご自身でプライバシー設定を施すことが可能ですから、他人に見られたくない投稿は収集されません。監視というと言葉が悪いですが、より積極的なカスタマーサポートの窓口として利用されている企業が多いですよ」

最近では有名人のつぶやきが社会を動かすことも多々あるが、近い将来には、ごく普通の僕らのなにげない投稿が企業に大きな影響を与えることも当たり前になるのかもしれない。
(呉 琢磨)

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