ローヤルゼリー、プロポリスetc.

いいことずくめ!ミツバチ生産物

2012.08.18 SAT


その他、ハチの生産物には花粉から作る「花粉団子」があり、こちらもタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富で、古くから健康食品として重宝されてきたのだとか。働きすぎだぞ、ミツバチ! 写真提供/getty images
空気が乾燥する秋は、風邪を引きやすい季節。昔から「風邪にはカリンのハチミツ漬けや、ハチミツレモンが効く」なんていうけれど、近年の研究で、実際にハチミツには小児用のせき止めシロップと同等以上の効果があったという実験結果が発表された。体にいいとされるプロポリスやローヤルゼリーを含め、ミツバチの生産物って高機能すぎませんか?

そもそも、これらの“健康食品”はどうやって作られているのだろう。岐阜薬科大学教授で、ハチの生態に詳しい飯沼宗和先生にお話を伺いました。

「ハチミツについては、働きバチが花の蜜を一度体内に取り入れ、一部分解してから巣に運んでいます。巣の中で体外に出し、蓄えられたミツは、ハチの羽が起こす空気を浴びて水分が飛ばされるので、糖分とともに、蜜に含まれる各種ビタミン、ミネラル、アミノ酸などの栄養素が凝縮されるんです。水分量が低いため雑菌が繁殖しにくく、保存食としても非常に優れています」

なるほど、それは確かに体によさそう。ピロリ菌を除去する効果があるともいわれている、プロポリスについてはどうですか?

「プロポリスは、セイヨウミツバチが巣内の隙間を埋めるために作る物質です。植物の樹脂や活性力が高い新芽のエキスから作られるため、ただの接着剤ではなく、巣内で感染症が流行するのを防ぐための抗菌活性物質が含まれているんです」

ハチの生産物は目的別に特化した役割を持っているから、様々な効果が期待できるんですね。ローヤルゼリーはどんな役割なんですか?

「花粉を主原料として働きバチが作る、“フェロモン”のようなものです。女王バチはこれを食べて育ち、メスとして成熟した唯一の個体になり、ほかのハチより長生きするんです。人間にもその効果があるかは疑問ですが、健康食材として研究が進められています」

ちなみに、ローヤルゼリーは働きバチにとっての税金みたいなもので、それを女王に差し出す代わりに、“女王物質”とよばれる食物を得ているのだとか。この“再配分”により、巣内の秩序が保たれているとのこと、ミツバチの社会ってよくできているんですね。
ミツバチが社会を維持するためにせっせと作っている生産物、ありがたくいただきましょう!
(安藤大智/blueprint)

※この記事は2010年09月に取材・掲載した記事です

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