売れ行き予測、新サービス開発の切り札

未来を予測!? ビッグデータ活用法

2012.08.23 THU


IDCの試算では全世界のデータ量は2010年段階で1.2ゼタバイト。2015年には約7.9ゼタバイト(DVD約1兆6000億枚)になると見込んでいる
図版/藤田マサトシ(米IDC・EMCによる共同研究データより作成)
ここ数年、ネット業界を中心に「ビッグデータ」が注目されている。業界各社が熱視線を注ぐのはなぜ? 『ビッグデータビジネスの時代』の著者である野村総合研究所・鈴木良介氏に聞いた。

「ビッグデータとは、多様性に富み、かつ高頻度で大量に発生するデジタルデータのこと。近年、情報の電子化が進んだことで、毎日膨大な量のデータが蓄積されるようになりました。そこで、こうしたデータを解析して何らかのパターンを見出し、近い将来に起こることを予測したり、生活やビジネスに役立てたりする試みが活発になってきたのです」

コンビニやファストフードチェーンでは、年齢、住所、性別などを登録したポイントカードやアプリの提示を客に求め、それぞれの購入情報を蓄積している。このデータを使って客の好みや傾向を把握し、売れる商品を予測して、品揃えの強化などに役立てるわけだ。

「これらの活用を早々と行ってきたのがIT系の企業です。Amazonのレコメンド機能や楽天の広告もビッグデータの活用によるもの。近年ソーシャルゲーム業界で急成長を遂げたグリーも、徹底的なデータ活用によってゲーム開発を行っています」

また、企業同士が提携し、異なるジャンルのデータを共有することで新たなサービスを生む例も。

「たとえば、東京海上日動とNTTドコモの提携です。端末の位置情報を把握できるドコモは、東京海上日動のサービスを希望するユーザーに向けて、ゴルフ場ではゴルファー保険、空港では旅行保険など場所に応じた保険をメールで知らせるサービスを提供しています」

アメリカのIT調査会社IDCによれば、2010年に作成された世界のデータ総量は、DVD約2400億枚分にも及ぶという。膨大なデータをどう活用し、どんなサービスへとつなげるか。世界中の企業がビジネスチャンスを狙っている。
(矢口絢葉/ノオト)


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