夢見た未来が現実に…

SF眼鏡「エアスカウター」の未来

2012.09.14 FRI


すでに博物館やゲームセンターから、利用の問い合わせが相次いでいるとか。展示品を見ながら解説映像を視聴したり、まるで現実のように臨場感あふれるゲームが楽しめるようになったりする日も近い?
今年の8月24日にとある画期的なグッズが登場したのをご存じだろうか? その名も「エアスカウター」。ブラザー工業が発表した、メガネの形をしたディスプレイだ。

この商品が注目されているのは、映像を表示するスクリーンが透明になっており、目の前の風景と表示した映像とを「同時」に見ることができる点。

「今までもメガネやゴーグル型のディスプレイは発売されていましたが、その多くは使う際に視界を覆われてしまうタイプでした。映像を表示するディスプレイは常に目の前にある必要があったからです」

というのは、同商品の開発に携わったブラザー工業のNID開発部主任、谷秀紀さん。だがこの「エアスカウター」は従来と異なる表示方式を採用することで、この常識を打ち破っているという。

「『エアスカウター』は、フレーム部分の横に超小型のプロジェクターを搭載しています。そこから照射された映像を鏡で反射して目に当てることで、網膜に映像を投影しているんです」

つまり、超小型カメラの映像を映しているようなもの。だが、そんなことをしなくても、透明のスクリーンに映像を映せばいいのでは?

「スクリーンに映す方式だと、どうしてもピントがずれてしまうんです。その理由は二つ。一つは、目の前のスクリーンと目の距離が近すぎるため。もう一つの理由は、表示される映像と目の前の映像では、ピントの合う距離が異なるからです。すぐ近くにある映像と、数m先にある景色に同時にピントを合わせるのは人間の目では不可能です」

だが目に直接映像を投影するこの方式ならば、まるで1m先に映像が浮かんでいるような感覚で、実際の景色と同時に鮮明な映像を見ることができるのだとか。

現在「エアスカウター」は、工場でのマニュアル確認用などの産業分野で導入予定。だが将来的には、スマートフォンのディスプレイと連動させるなど、一般への利用も考えているという。そうなれば、きっと僕たちの生活は大きく変わるはず! 果たしてどんなサービスが可能になるのか、その予想を聞いてみることに。

答えてくれたのは、AR(=拡張現実)をテーマに、「セカイカメラ」などの様々なアプリを開発する、頓智ドットの波多野智也さん。波多野さん自身、この「エアスカウター」は「ニュースで見て気になっていた」とのこと。

「例えばGPSと組み合わせれば、地図を目の前に表示しながら歩いたり、道を間違った時に視界にメッセージを表示することができるようになるでしょう。また、使用者の視点を感知するセンサーや通信機能を併用すれば、気になる商品に目を留めるだけで、購入者の評判や類似商品を表示する…ということも実現できるはず」

まるでSFのような生活が可能に! 夢見た未来の生活は、そう遠くないうちにやってくるのかも?
(森石豊/Office Ti+)

※この記事は2011年10月に取材・掲載した記事です

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