洗濯物を畳んだり、クッキーを焼いたり…

家政婦ロボットPR2、登場間近?

2012.10.02 TUE


Willow Garage社のサイトでは「PR2」の動作が動画でアップされており、冷蔵庫の扉を開けてビールを取り出し、きちんと扉を閉めて“ご主人様”の元まで届ける様子などが見て取れる。 ※この画像はサイトのスクリーンショットです
カリフォルニア州メンロパークの新興企業Willow Garageが、家政婦ロボット「PR2」の開発を進めています。まだ開発途中ですが、現段階でも洗濯物をたたんだり、冷蔵庫から飲み物を取り出したり、食卓をセッティングしたり、クッキーを焼いたりすることができるそう。

Willow Garageは、Yahoo!Groupsの前身となる企業を創業したソフトウェア開発者Scott Hassan氏が4年前に創設した、ロボット開発を事業の柱とする民間企業です。同社は、PR2の基本ソフト(OS)であるROS(Robot Operating System)へのコード追加に力を注いでおり、1年前には1300以下だったコードを、現在は約3100まで増やしています。

また、ロボット開発のスピードアップのためにROSをオープンソースとし、ロボット研究コミュニティ内に広く配布。特に業界標準がなく、各社が独自技術で開発を推進しているロボット業界において、オープンソース化はROSを広く普及させ、いずれ標準となる可能性を秘めています。

とはいえ、ロボット開発の専門家たちは、PR2がいつ消費者市場に登場するかを言及するのは時期尚早だと慎重な構えです。最大の理由はコスト。Willow Garageが開発を希望する企業や研究機関などに販売しているPR2の基本ハードウェアの価格はなんと40万ドル(約3000万円)です。Willow Garageはもともと2本ある腕を片腕にすることでコストを下げようとしましたが、それでも28万5000ドル(約2200万円)。ROSのコード開発に協力した研究者に提示されている割引価格でも約20万ドル(約1500万円)と、一般市民には到底手の出ない金額です。

しかし、日々進化しているロボット技術を見ると、スタンフォード大学Andrew Ng准教授が指摘する通り、今後10年以内に本当に役立つ家政婦ロボットが登場するという予測にも一理あるのではと思えます。ロボットというには少々原始的かも知れませんが、実際にお掃除ロボット「ルンバ」は消費者市場ですでにその地位を確立しているのですから。

いずれにしてもロボット技術は想像以上に進んでおり、家庭内でロボットが家電のように使われる日も、そう遠くはないのかもしれません。
(岡 真由美)

※この記事は2011年11月に取材・掲載した記事です

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