将来、アゴで窒息する可能性も!?

僕らの外見は“退化”している!

2012.11.02 FRI


左から、縄文人、弥生人、未来人(予測)の顔の形を比較したもの。未来人は、顔がより細長く、アゴが前に出ると予測される ※イラストは、馬場悠男先生によるもの
「今の若者は小顔でスタイルがいい」なんて言われること、多くないですか? 確かにボクらのお父さん世代と比べると、スタイルが良くなってるような…。でも実際はどうなの? というワケで、元国立科学博物館人類研究部長・馬場悠男先生に教えてもらいました。

「ここ100年で、確かに日本人の体は変わりました。これは遺伝的な変化ではなく、生活や食習慣の変化によるものです。顕著なのが平均身長。身長の高低は栄養状態のよしあしと関係が深く、特に戦後に急激な伸びを見せています」

ちなみに昭和34年度の統計では、男性の平均身長は165.5cm、平成21年度は171.2cmと50年の間で5.7cmも違うそう。平均身長は伸び続けるのでしょうか。

「日本人の遺伝子特性としては、170cm程度が限度。ちなみに平均身長は伸びたものの、頭頂からアゴ先までの長さはあまり変わらないため小顔に見えるという現象も起きています。またその長さに比べて顔の幅が狭くなっているので、より小顔に見えるというのもあるでしょうね」

なぜ顔の幅が狭くなっているのでしょう?

「幼児期に柔らかいものばかり食べてきたことで、アゴが正常に成長せず狭くなっているためです。ここ100年で急速に進んだ現象でいわば“退化”といえるでしょう。アゴが狭いと歯並びが悪くなり、睡眠時無呼吸症を引き起こす可能性があるなど問題が多いんですよ。また生物学的には、アゴが狭くてとがっているというのは、特に男性にとっては致命的な状態。というのも下を向いたとき、アゴが喉仏を圧迫して窒息死する可能性があるからです。ちなみにとがったアゴは日本人の間ではかっこいいと思われがちですが、欧米諸国では成熟した男性とは見られないんですよ」

食習慣が変わらなければ、アゴはどんどんとがると予測されるとか。アゴの骨の形成は、2、3歳が勝負なため、ボクらはもう手遅れ。日本人男性が絶滅しないよう、将来子どもができたら、硬いものを食べる食習慣をつけさせましょう…。
(溝口玲以子/アート・サプライ)

※この記事は2010年03月に取材・掲載した記事です

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