定年後の親世代に要注意!

「アルコール依存症」の実態を追う

2012.10.31 WED


「はい」が4つ以上ある場合は「アルコール依存症の疑い群」とされるそう。親の飲酒が気になる人は、確認してみてはどうだろうか。
「毎日毎日、飲み過ぎ! アル中になるよ」なんて冗談交じりにいさめられたことのある人もいるだろう。だが、「アルコール中毒」という言葉は知られていても、実態は意外と知られていないのでは?

 ここでいう「アルコール中毒」とは慢性アルコール中毒のこと。最近では「アルコール依存症」と称される。

厚生労働省の調査によると、2008年現在、日本にはアルコール依存症の疑いのある人が440万人、治療が必要な患者は80万人いると推計されている。50~60代が多く、R25世代の親の年代とも重なる。定年退職後にアルコール依存症になる人も多いというから、親のことを考えると、ちょっと心配だ。そこで、アルコール依存症治療施設として有名な久里浜医療センターの中山秀紀さんにアルコール依存症の症状について話をうかがった。

「症状としては、自分で飲酒のコントロールができないといったことが挙げられます。お酒を飲むと、喜怒哀楽が極端になったり急に大声を発したり、周囲に迷惑をかけることが多くなります。飲酒を続けた結果、脳が萎縮してまともに話せなくなったり、病気になり最終的には死に至ったりするケースも少なくありません」

では、どんな人がアルコール依存症になりやすいのだろうか?

「お酒を日常的に飲んでいる方ですね。一日に1合以内なら危険性は低いですが、3合以上飲むようなら要注意です。ほかにも、親が亡くなった、会社をリストラされたなど、大きなストレスがあったときにも注意が必要。50~60代の場合、仕事を辞めて時間を持て余し、常にお酒を飲むようになって止められなくなるケースも多いですね」

そう聞くと、定年退職を控えた父親を持つ身としては不安になってしまう。アルコール依存症になりにくい環境はどうしたら作れますか?

「過度なストレスをかけたり孤独にさせたりしないよう、コミュニケーションをたくさんとることが大切です。依存症の人はお酒を飲んでいることを否認したり、具合が悪いことを隠したりする傾向がありますが、コミュニケーションを欠かさなければ、それも見抜きやすい。すでに依存症になっている疑いがあれば、早めに病院に連れて行くことが重要です。本人の意志だけで治すことは困難だと思ってください」

親と同居していればまだしも、離れて暮らしている人は積極的なコミュニケーションを意識した方がよさそうだ。親の日常生活に大きな変化があった後は、特に気をつけたい。
(船山壮太/verb)

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト