総務省が世界7都市の利用額を比較

日本のスマホ利用料は高い? 安い?

2012.11.02 FRI


定額制のおかげで、外出先でも気にせずに使っているスマートフォン。「定額制」か「従量課金制」か。今後の動向に注目だ
スマホにガラケー、モバイルルーターなど、ひとりで複数のモバイル端末をもつことも珍しくない昨今。「通信費」が家計に占める割合は年々増加傾向にある。そんななか、総務省が通信費にまつわる気になる調査結果を発表した。「電気通信サービスに係る内外価格差調査(平成23年12月時点)」、すなわち世界主要7都市における各種通信系サービス利用額の国際比較だ。

同調査によると、スマートフォンの利用料金は東京が最も高く月額7357円。最も安いソウルは月額2702円で、東京とは4655円もの差があるという。ただし、これは円高の影響が大きく、購買力平価ベースでみた場合にはデュッセルドルフ(ドイツ)が最も高く9354円。次点はニューヨークの8946円、東京は7357円で3番目となる。(※各都市で最もシェアの高い事業者を利用した場合)

一方、従来型の携帯電話の場合はどうか。高利用の場合、最も高いのはロンドンの月額4216円。以下、ニューヨーク(4174円)、デュッセルドルフ(3987円)、パリ(3575円)、ソウル(3363円)、東京(3292円)、ストックホルム(2411円)と続く(いずれも購買力平価)。

この調査結果だけを見れば「主要国に比べ日本のスマホ料金はやや高め、従来型の携帯電話の料金は安い」と読みとれるが、そもそも料金のシステム自体が国によって異なるため一概には比較できない面も。

スマートフォンのデータ通信プランは「定額制」と通信量に応じて料金が上がる「従量課金制」に分かれ、日本ではほとんどのキャリアが定額制を採用している。一方、海外はドイツを除いて従量課金制が多い。つまり、日本はヘビーユーザーに、海外はライトユーザーに優しい仕組みになっているのだ。

とはいえ、日本が今後も定額制主体の料金体系であり続けるかは分からない。スマートフォンの急激な普及にともない通信トラフィックが増大していることから、世界的には定額制を見直す動きが加速しているのだ。アメリカではiPhoneの販売を手掛ける「AT&T」や「Verizon Wireless」といった大手通信キャリアが続々と定額制から従量制に移行。香港でも同様の動きが見られる。

市場調査とコンサルティングを手掛けるシード・プランニングによれば、日本のスマートフォン普及率は2016年に7割を超えるという。そうなれば高速な通信環境を「定額で使い放題」という仕組みで維持するのは難しくなる。従量課金制への切り替えはユーザーへの影響が大きいため、定額制の維持を期待したいところだが…。
(榎並紀行)

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