送料を払っても十分元がとれる!

タダで野菜をもらえちゃうサイト

2013.03.01 FRI


ネット上で新たな販路を構築してほしい、と農業活性化への願いを込めて運営されているタダヤサイドットコム
農家がせっかく収穫しても、市場に出るまでに捨てられてしまう野菜があるのをご存じだろうか。出荷前に「大きさ」「色」「形」などで選別され、規格に適合しないとして選り分けられる「規格外野菜」のことだ。これらは味には問題がないため、農家で消費されたり、加工品に使われたりするのだが、その多くは廃棄処分されてしまう。なんとももったいない話だが、そんな「規格外野菜」をプレゼントしてくれるWebサイトがある。その名も「タダヤサイドットコム」。

「規格外野菜は通常1割、多いときで5割近くも出る」と話すのは、サイト運営者の高橋栄治さん。これまではあまり陽の目を見なかった規格外野菜だが、インターネットを通じてプレゼントすることで、農家のプロモーションにつながるのではと考えてサイトをオープンした。

農業者人口が減りつつけるなか、農業に携わる人々が発信・PRできる仕組みを作りたい、と高橋さん。タダで野菜をもらえるという話題性からか、現在サイトの登録者数は11万人、1日に平均すると3000~5000人がサイトを訪れるという。

ちなみに、プレゼント用の野菜は毎週月曜に告知され、毎回3000人程度の応募がある。当選者は10人程度で、送料は640~1300円前後で着払いだ。しかし、送料を払っても十分元がとれるだけの採れたて野菜が産地から直送されてくる。

「たとえば過去の例で、ねぎ2キロをプレゼント品として用意したことがありますが、これはおよそ10本。4世帯分ほどと考えており、当選者にはご近所におすそ分けしてくださいと伝えています」

それにしても、どうやって収益を上げているのか? 高橋さんは、商品出品者からの「出品料」が収益の柱となっていると話す。

「もともと当社では、農家・生産法人・販売店などにサイト上で商品を販売していただき、出品者と購入者をつなぐサービスを行っています。タダヤサイドットコムでは農家に収入はありませんが、出品料はいわば広告費のようなもの。このやりとりを通じて購入者の情報(住所・電話番号・Eメールアドレス)が出品者に提供されることで、次回からは当サイトを利用しなくても、顧客と直接取引できるようになります」

入り口は「野菜を無料でもらえるサイト」だが、生産者と顧客を直接つなぐことにより、安価で農作物を提供することが本来の目的だという。たとえば通常2480円の愛媛のみかんは、直接販売で1760円の価格となったとか(現在は掲載終了)。

プレゼントをきっかけにおいしい野菜と出会い、次のステージでリアルな購買へと結び付く。気になる人はサイトをのぞいてみてはいかがだろうか。
(池田園子)

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