自律神経の乱れが原因だった?

胃腸の強い人・弱い人 その差は

2013.06.30 SUN


自律神経の働きが乱れると、胃粘膜の血管が収縮してしまう。そのため血流が滞り、粘膜を守る働きが低下することで胃粘膜が傷つき消化能力の低下を引き起こしてしまう。日ごろから、適度なストレス解消をして自律神経のバランスを崩さないよう心がけることが大切なようだ
通勤途中や会議中、急にお腹が痛くなって困ったことはないだろうか? 胃腸が強い人にはピンとこないかもしれないが、世間には「お腹が弱い人」が少なくない。「突発性の下痢に水なし1錠で効く!」と謳う「ストッパ」のような薬がさかんにCM展開していることを思えば、「“お腹の弱い人”市場」の規模は推して知るべしだろう。同じモノを食べているのに、かたや腹痛に襲われ、かたや涼しい顔。なんとも理不尽な話だが、こうした「お腹の強さ・弱さ」の違いはなぜ生じるのだろうか? 

「食べ過ぎや冷え、ウィルスなどにより胃腸が刺激を受けると、自律神経のバランスが乱れ、胃腸の動きが緩慢になります。その結果、消化不良を起こし腹痛や下痢などにつながるのですが、頻繁にお腹を痛める人の多くは自律神経のバランスが乱れやすい傾向にあると言えます」

お答えいただいたのは、寺田病院の胃・大腸・肛門病センター長を務める寺田俊明先生。腹痛や下痢には自律神経が深く関わっているとのことで、緊張時に腹痛を起こすのも、緊張が自律神経のバランスを乱してしまうからだという。しかし、腹痛や下痢の症状がめったに出ないからといって、油断は禁物だとか。

「どれだけの刺激を胃腸が受けると自律神経のバランスが乱れるかは、個人により異なります。つまり、胃腸は刺激を受けているのに、自律神経のバランスが乱れにくいために腹痛や下痢の症状が出ないケースも多いんですね。ですから、腹痛や下痢が少ないからといって胃腸がダメージを受けていないとは限りません」(寺田先生)

胃腸の粘膜は刺激を受けるたびに消化能力が落ちていく。若いうちに腹痛や下痢の症状が出なくても、過度の刺激を与え続けていれば胃腸は傷み、歳を重ねてから大きな異常が見つかるケースも多いようだ。

「だからこそ、腹痛や下痢になりにくい人でも胃腸に負担をかけないような食生活を普段から心がけてください。食べ過ぎや早食いは控え、飲み物もなるべく温かいものにするといいでしょう。腹痛や下痢になりやすい人は言うまでもありません。胃腸の粘膜の強さや自律神経のバランスの崩れやすさはほとんどが生まれつきの体質によるもので、なかなか強化できません。ですから、できるだけ胃腸にダメージを与えないよう気をつけましょう」(同)

特に夏場は冷たい飲み物を勢いよく飲んだり、クーラーでお腹を冷やしたりと胃腸に負担をかけがち。お腹を壊しやすいかどうかにかかわらず、普段から胃腸をいたわった生活を心がけよう。
(河合力)

※この記事は2012年6月に取材・掲載した記事です

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