米グーグル参入で自動車大手も本気に!

「自動運転」技術の最前線に迫る

2013.11.07 THU


トヨタ自動車が米国で実証実験中の、レクサスLSをベースにした自動運転車。特殊なレーザーやカメラで周囲の状況を検知して走る 『週刊東洋経済』毎週月曜発行/定価690円(税込) 現在発売中の特集は「スマートカー巨大市場」 画像提供/トヨタ自動車
はるか先のことだと思われていた、クルマの「自動運転」がにわかに現実味を帯びてきている。ドライバーがハンドルを握らずとも、自動車自体がセンサーなどで周囲の環境を感知し、状況を判断して走行するという夢のような技術だ。

もともと、自動車メーカーの内部ではずっと研究されてきたが、米国のグーグルが参入したことで一気に実用化への動きが加速した。まったくの畑違いとはいえ、グーグルは人工知能の研究で自動車メーカーの先を行く。それにグーグルマップで蓄積した地図情報などが結び付けば、既存の自動車産業をひっくり返すようなビジネスモデルが生まれかねない。想定外のライバル誕生に背中を押される形で、世界の自動車大手は、2020年ごろまでに自動運転を実用化させるという方針を相次いで打ち出した。

自動運転のための技術を部分的に採用したクルマは、すでに普及し始めている。たとえば、ダイハツが昨年12月にモデルチェンジした軽自動車「ムーヴ」には、レーダーを使った衝突回避支援システムがオプション装備された。衝突の危険性が高まると自動ブレーキを作動させる仕組みだ。これまでに、購入客の7割がこのオプションを購入しているという。

こうした装備は、高級車から普及するのが普通だ。一般的には軽自動車のユーザーにとっては経済性が最大の関心事のはず。それでもオプション装備のため追加でカネを払うのは、女性や高齢者など運転に自信がない人々が、事故防止のため切実なニーズを感じているからだ。

交通事故の9割以上は人為的ミスで発生するといわれている。自動運転は、こうしたリスクを根絶するための「究極の安全技術」。燃費競争の次のクルマ開発の主戦場として目を離せない分野だ。
(西村豪太/『週刊東洋経済』)


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