漫画や映画…エンタメ作品のロボットは実現する?

『ベイマックス』実現度は85%!

2015.02.12 THU


2014年12月20日より全国ロードショー (c)2014 Disney. All Rights Reserved.
古くは『鉄腕アトム』や『ドラえもん』、最近では『攻殻機動隊』や『トランスフォーマー』などなど…僕らを魅了してやまない漫画や映画のSFエンタメ作品。これらの中に登場するロボットたちは、驚くような機能やビジュアルも数多い。だが、技術の進歩が著しい現在やそう遠くない将来に実現する可能性はあるのだろうか?

そこで今回は、日本科学未来館・科学コミュニケーターの小沢 淳さんに、エンタメ作品に登場したロボットの“実現可能性”を聞いたみた。

●ディズニー最新作!心優しいケアロボット
『ベイマックス』(ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン)

<実現度:85%>
「医療に関わる科学技術は、成長が著しい分野。人の心や体に向き合うケアロボットは、非常に現実的です」と小沢さん。ベイマックスは人の全身をスキャンして健康状態を読み取り、治療方法を検索する。皮膚に貼り付ける生体センサーなどを応用すれば、ユーザーの症状やストレス状態をモニタリングするロボットは実現可能だという。

また、“ふわふわ系”のインターフェースも注目されているポイント。ハグすることで体温や脈拍が測れるぬいぐるみや抱き枕などは、実際に研究が進んでいる。「ただし、ベイマックスのようにプログラムカードを追加して、自在に戦闘をさせるのは難しいでしょう」とのこと。

●ネット世論に従って行動するヒューマノイド
『デモクラティア』(間瀬元朗/小学館)

<実現度:65%>
最もネックになるのは、なめらかな二足歩行。

「人間と同じように歩くロボットは、しばらく実現が難しいでしょう。長く研究されている分野ですが、飛行するドローンなどに比べて、エネルギーや機能面での無駄が多いのが実情です」(小沢さん)

また、等身大のヒューマノイドを動かすためには、莫大な電力が必要。ときどきコンセントで充電する程度では、とてもまかなえないという。だが、本物と見分けがつかないほど精巧な見た目のロボットは、将来的に問題なく作れる。作品のように瞬時の判断をすることはできないものの、インターネットを通じて多数決を取り、行動に反映させる仕組み自体も難しくない。

●乗り物や恐竜からロボットへ変幻自在!
『トランスフォーマー/ロストエイジ』(パラマウント・ジャパン)

<実現度:20%>
機械の肉体と魂を持ち、車やヘリコプターなどから二足歩行のロボットへと変化する超生命体「トランスフォーマー」。美しい変形シーンに魅せられたファンも多そうだが、現実には乗り物から人型ロボットへの変形が求められていないため、そもそも技術研究がなされていないという。

「ただ、車輪やアーム、エンジンといった様々なパーツを備え、場面に応じて組み合わせ方を変えるロボットという見方をすれば、いつか作られる可能性はなきにしもあらず。おそらく作品のような造形美は望めませんが、宇宙開発や災害対応などの分野で役立ちそうですね」(小沢さん)

臨機応変に対応できるスーパーロボとしての“トランスフォーマー”に期待したい。

●人間の能力を超えた全身サイボーグ
『攻殻機動隊ARISE』(バンダイビジュアル)
<あらすじ>
第四次非核大戦終戦から1年、戦禍の爪痕癒えぬニューポートシティ。自走地雷を使った爆殺事件と、兵器売買における収賄容疑のかかった軍人が銃殺される事件が起きた。その軍人の“電脳”を求め、墓地を暴く公安9課の荒巻大輔。その背中に冷たい銃口を向けたのは、超ウィザード級のハッカースキルを持つ全身サイボーグ、草薙素子だった。

<実現度:70%>
将来、脳以外の全身をサイボーグにすることは、技術的には可能になる。握力が強い手や速い脚など、人間の能力を超えた“パワー強化”にも対応できそうだ。

「機能的にはむしろ『なでる』『優しく持つ』といった制御をするほうが難しい。無意識の判断ができないので、うっかり握り潰してしまったり、歩くつもりで蹴り飛ばしてしまったりといった失敗が考えられます」(小沢さん)

また、脳や脊髄にマイクロチップを埋め込み、脳からの信号に模した電流を体に流せば、四肢などのパーツを第三者が操作することも…。腕を上げ下げする程度の単純動作なら、サイボーグ自身の意思とは無関係に遠隔操作できるのだそう。

『トランスフォーマー』のハードルは高そうだが、『ベイマックス』も『デモクラティア』『攻殻機動隊』も実現の可能性は十分にありそうだ! ワクワクする未来はもうすぐなのかも。

(菅原さくら/アバンギャルド)

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