2020年、家庭用ロボも「一家に一台」の時代へ

高齢者向け「ロボット住宅」間近に

2015.02.12 THU


東京オリンピックの会場はロボット技術がぎっしり詰め込まれるかも!? イラスト/大塚ミチコ
今後、社会とロボットはさらに密接な関わりを持つと予測される。いずれは各家庭にロボットが入り、一緒に暮らすことも当たり前になるのだろうか?

「すでに実用化されている家事ロボットもありますが、今後も家の中で人をサポートするロボットは続々登場します。2020年頃にはロボットが家族の分身として家の中を動き回り、様々な作業を代行するようになるでしょう。技術的にできる動作も広がっていき、遠隔操作で簡単な家事もこなせるようになります」(千葉工業大学未来ロボット技術研究センター・fuRo古田貴之所長)

なお、家庭用ロボットのビジュアルは“ヒューマノイド”、つまりより人間の姿に近づいていくと古田氏は予測する。

「人のために作られた環境で活動するならやはり人型がベスト。たとえば、段差をまたぐ、階段を上るなどの動作も車輪より2本足のほうが適していますし、人の道具を扱う上でも腕と指があったほうがいい。家庭用ロボットや工場などで人と一緒に働くロボットは、ヒューマノイドが主流になると考えられます」

その一方で、“感じて、考えて、動く”という本質的な“ロボット技術”は「住宅」「乗り物」「インフラ」など、あらゆるものの中に取り入れられていくという。今後はヒューマノイドが普及するだけでなく、家や街が“ロボット化”する時代が訪れるようだ。

「現在、高齢者向け“ロボット住宅”の実用化が進んでいます。たとえば、ベッドやリビング、洗面所など家の中に埋め込んだセンサで居住者の体調を管理し、異常があれば薬を処方したり、家族や病院へ自動通報したりと、高齢者が健康でい続けられるようサポートします。さらに、こういったロボット技術は街全体にも広がっていくでしょう」

古田氏は、2020年の東京オリンピックが、こうした技術の開発を加速させる契機になるとみている。

「2020年は日本の技術を世界にアピールする絶好のチャンス。なかでも“街のロボット化”は、国家戦略におけるコアになると予測されます。体が不自由でも公道を移動するロボットによって行きたい場所に行け、地図に何語でしゃべりかけても自動翻訳で行き先を教えてくれるなど、言葉の壁も軽々越えられる―そんな、ロボット技術を使って人間のあらゆる能力を拡張させる『サイバーバリアフリー空間』が必ず実現し、世界を驚かせるでしょう」

古田貴之さん
千葉工業大学未来ロボット技術研究センター所長。原発探査ロボットの開発に携わる。新たなロボット技術・産業の創造を目指し、企業とも積極的に連携

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