オックスフォードが予測!人工知能でコールセンターも…

米雇用47%はロボット化で失職?

2015.02.12 THU


ロボットの活躍に支えられつつ製品開発などに従事するか、ロボットをサポートするか…いずれにせよ、ロボットと共に働くシーンが増えていくのは間違いなさそうだ。 イラスト/大塚ミチコ
ロボットの進化がもたらす未来は必ずしも明るいものばかりとは限らない。特に懸念されるのは、高性能化したロボットが人間の仕事を肩代わりすることで、雇用が奪われること。実際、我々の仕事はどの程度がロボットに置き換わってしまうのだろうか?

「オックスフォード大学の研究では、アメリカの雇用の47%が、今後数十年で自動化されるリスクがあるとしています。やや大げさに感じられるかもしれませんが、すでに日本でもその兆候は見られます。今年、日本のメガバンクがIBMの人工知能『Watson』を採用し、コールセンター業務で稼働させると発表しましたが、今後はその動きが金融業界全体に広がっていくでしょう」(『デジタルは人間を奪うのか』の著者・小川和也氏)

これまで、ロボットに代行可能なのは単純作業化できる仕事だけとみられていた。だが、今後は思考力や心理的要素を求められる仕事においてもロボット化が進むと小川氏はいう。

「高度な知力を持った人工知能により、今後はホワイトカラーが厳しい状況に立たされるとみています。実際、アメリカの弁護士事務所では、人工知能が裁判の証拠を仕分ける業務を担っています。一方、もともとそこにいたスタッフの多くは“ロボット弁護士”のために資料や情報を集める業務を行っている。その事務所で法廷に立てるのは一部のトップ弁護士だけなのです」

人間がロボットのために働く。こんな状況が進めば、冗談でなく“ロボットが上司になる”なんて可能性すら現実味を帯びてくる。

「それが良いことかは別として、人工知能は感情に左右されることなく、現実的なデータをもとに常に合理的な判断をくだすことができます。戦略や企画の判断だけでなく、採用など管理部門でもフェアな仕事ができるため、今後もビジネスの様々な現場に普及するでしょう。いまの30代は人からロボットへあらゆる仕事が移っていく時期に働き盛りを迎えるので、あおりを受ける年代かもしれません。そこで生き残るには人間自身も知力や感性をより磨き、付加価値の高い仕事を成し遂げるべきではないかと思います」(同)

一方、原発探査ロボットなどを開発した、千葉工業大学未来ロボット技術研究センター所長の古田貴之氏はロボットの進出がもたらす明るい未来を描く。

「確かに工場の生産ラインなどは8割がたロボットに置き換わるでしょう。ではそこから外れた人間は職を失うかというと、そうではなくて、製品の質を高める業務にまわる。具体的には企画や、管理、食品なら味付けを考えたりと、より仕事の専門性が上がってきます。ロボットを入れて効率よく生産性を高め、その浮いたコストは質を高めるための人件費に充てる。日本が少子高齢化で労働力が失われるなか、ロボット化こそ低コストで質の高い製品を生み出し続けるカギを握ると思います」

(榎並紀行/やじろべえ)

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