スマホ事件簿

優先席で携帯OKも、注意は必要

2015.10.03 SAT


「混雑時」という物言いが曖昧だとの声も ※この画像はサイトのスクリーンショットです
10月1日から、関東の鉄道会社は携帯電話の車内マナーの呼びかけ内容を変更。今まで優先席付近では電源を切るように呼びかけていたが、今後は、混雑時をのぞいて、優先席付近で携帯の電源を切らなくてもよくなった。

今回の携帯電話使用マナーの変更は、2013年の総務省の指針改定を受けて行われたもの。同省は、携帯電話が発する電波が、心臓ペースメーカーなどの植込み型医療機器を誤作動させる可能性を調査してきており、2005年に策定された指針では“携帯電話端末および PHS 端末の所持者は、満員電車等では携帯電話端末等の電源を切るよう配慮することが望ましい”としていた。

2013年の改定ではこれが、

「身動きが自由に取れない状況下等、15cm程度の離隔距離が確保できないおそれがある場合には、事前に携帯電話端末が電波を発射しない状態に切り替えるなどの対処をすることが望ましい」

と条件付きで緩和。これを受け関西の鉄道会社では、昨年7月1日から混雑時を除いて優先席付近で携帯電話の電源を切る必要がなくなっていたが、このたび関東の鉄道会社もこれに追随することとなった。

今回のマナー変更に対し、ツイッターには、

「やっとだねえ」

「優先席付近の携帯電源オフがなくなるのって今日からか。ほんと嬉しい」

「そうか、もう10月だから優先席でも携帯の電源切らなくていいんだな」

と、これを歓迎する声があがっており、また東京女子医大の庄田守男臨床教授は朝日新聞の取材に対し、「携帯による誤作動の報告は世界で1件もなく、安全」と述べている。

こうしたことから、

「そもそも携帯電話の電波はペースメーカに悪影響を与えない」

「やっぱりペースメーカーへの影響は嘘だったのね」

といった意見も見られるが、同省は「調査試験は通常では起こりえない厳しい条件において行われている」(2012年「電波の医療機器等への影響に関する調査研究報告書」)としつつも、前述の指針で「一部の植込み型医療機器について、携帯電話から最長で3cm程度の離隔距離で影響を受けることがあった」と記述していることには注意が必要だろう。

誤作動の報告はないが、100%安全なわけではない――どうやらこれが、現時点での携帯電話と心臓ペースメーカーの関係ということになりそうだ。

(金子則男)

【関連リンク】

■優先席付近における携帯電話使用マナーを「混雑時には電源をお切りください」に変更します-JR東日本(PDF)

http://www.jreast.co.jp/press/2015/20150916.pdf

■各種電波利用機器の電波が植込み型医療機器へ及ぼす影響を防止するための指針-総務省(PDF)

http://www.tele.soumu.go.jp/resource/j/ele/medical/eikyowobousi.pdf

■優先席で携帯電話、今日からOKに 東日本の鉄道37社-朝日新聞

http://www.asahi.com/articles/ASH9Z3QQKH9ZUTIL00G.html

記事提供/『R25スマホ情報局』

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