「電子書籍」普及の鍵もやはり…

意外にも読みやすい!?“ケータイ読書”の時代が来た!!

2004.09.09 THU

音楽や映像に比べ、技術的にみれば遥かにデジタル化が容易なのに、意外と普及していなかったのが、いわゆる「電子書籍」。紙の書籍に比べ、製造・物流コストを大幅削減できるほか、絶版がなくなるなど良いことずくめなのだが、最大のキモである“読みやすさ”の問題がこれまでなかなか解決されなかったことが、苦戦をしいられていた理由のようだ。なんだかんだいってもペラペラと気軽に読める“紙の本”の魅力って、ほかには代えがたいものがありますからね。

しかしここへきて、ついに電子書籍にも本格的な“夜明け”が到来しそうな気配が。そのキー・アイテムとなるのは、またしても携帯電話だ。新潮社が運営する携帯電話向けの文芸作品配信サイト「新潮ケータイ文庫」の登録利用者が2万人の大台を突破したのを筆頭に、他社の同種サービスも好調なセールスを記録しているという。

「我々もサービス開始当初は、これほど利用者が増えるとは予想していませんでした(笑)」(新潮社出版部・中村睦氏)

と当事者にも意外だった“ケータイ読書”の普及。画質の向上といった機能面の充実や、メールの習慣化により「ケータイで文字を読む」ことに抵抗のない層が増えたことなどが、普及の要因のようだ。

「(ケータイ文庫)の利用者は、10代後半から30代の女性が7割近くです。いわゆる読書家ではなく、宮部みゆきや村上春樹といった作家を通じ、小説の面白さを知っている層が、就寝前に一番身近なツールで読書を楽しんでいるようですね」(中村氏)

ゆっくりくつろげる家の中でケータイ読書とはこれまた意外だが、暗い場所でも小説が読めるという点では、確かに紙の本よりも便利かも。100~200円前後で読み放題、という定額制も魅力なら、ケータイでしか読めないオリジナル作品も続々リリースされるなど、従来の読書好きにも無視できない存在となったケータイ読書。またひとつ、ケータイを手放せない理由が増えますね、ふぅ。

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