電撃引退宣言からひと月半あまり…

今こそビル・ゲイツのR25時代を振り返ってみる

2006.08.03 THU

マイクロソフト会長、ビル・ゲイツが、2年後に同社の第一線から退く、と表明してからひと月半あまり。過去最高利益を計上している最中での引退宣言は、ゲイツがいなくてもマイクロソフトは揺るがない、ということを2年がかりでアピールするためだともいわれているが、ともかく現在のPC環境の礎を築いてきた天才が、表舞台から姿を消す。

さて、まだ彼の業績を振り返るには早いかもしれないが、ゲイツが僕たちの年代、R25時代には何をしていたのか? そこに焦点を絞って歴史の穴を覗いてみよう。

1980年、ビル・ゲイツ、25歳。マイクロソフト創業から5年。まさにこの時、彼はブレイクスルー・ポイントを迎えていた。コンピューター業界の巨人IBMから、同社PC用のOS開発を依頼されたのだ。完成したOS「PC‐DOS」(=MS‐DOS)は、翌年、売り出された初のIBMパソコンに搭載され大成功。業界標準規格になり、一気に世界を席巻する。

評伝『夢は必ずかなう 物語 素顔のビル・ゲイツ』の著者、小出重幸氏はこう語る。
「IBM本社で開かれたプレゼンでビルは、世界最強といわれた重役陣の質問に次々と答えて、その場を仕切ってしまったそうです。強い自信と並外れた集中力、行動力が、彼の成功の秘訣だったと思います」

1985年には、ウィンドウズ1・0を発売。翌年に株式上場を果たす。ワードやエクセルといった優れたソフトウェアの開発もさることながら、70年代には認知されていなかったソフトに対する著作権保護に尽力したことも躍進の大きな理由だろう。
「現在は、プログラムを公開し、自由に改良してよいというオープンソース方式のソフトも増え、OS中心だったPCの世界も転換期を迎えています。そんな時期にビルの引退と聞くと感慨深いですね」(同氏)

こうした趨勢を見るや、新たなビジョンを持った者に託す姿勢も、ゲイツの才能。後継者と目されるレイ・オジーはどんな世界を見せてくれるのだろうか。

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