著作権問題を抱える動画共有サイト

YouTubeを米Googleが買収!その意図とは?

2006.11.09 THU

先月、グーグルは無料動画共有サイトYouTubeを、約16億5000万ドルで買収することに合意したと発表した。ユーザーが自由に動画を投稿できるYouTubeは、「あなた自身を配信せよ」というコピーにみられるように、自作動画を共有するサイトという建前があった。しかし実際には、テレビ番組などの著作権法に抵触する映像も投稿され、事実上YouTubeの人気は、そういった投稿に支えられている面もある。

YouTubeは、違法動画に対して、訴えがあれば、すぐ削除するという真摯な姿勢をみせている。だが、削除と投稿のいたちごっこが続いているのが現状だ。こうした著作権問題を抱えるYouTubeが、すでに世界的企業となったグーグル傘下に入ることにより、この問題をどうクリアするのかに注目が集まっている。そもそもこの買収は、グーグルに利があるのだろうか。ITジャーナリストの津田大介氏はこう語る。

「多くのユーザーを獲得しているという事実だけでも、グーグルにとってYouTubeは魅力的なんです。米国において、YouTubeはすでにメディアです。日本はともかく、米国の権利者団体は本気で潰そうという気はないだろうし、逆にビジネスチャンスと考えている。グーグルは経験的に、権利者団体にお金がいくシステムを構築すれば解決する事がわかっています。それだけの資本と技術があるという自信もある。一時的な訴訟リスクよりも、将来的なメリットをとったということでしょう」

確かに、YouTubeをプロモーションとして使う大手企業もあり、米3大ネットワークのNBCとCBS、米大手レコード会社のユニバーサル、ソニーBMGなどは、YouTubeと戦略的提携を結んでいる。強力なユーザーニーズがあるのなら、否定よりもビジネスにつなげた方が建設的という判断を既存のメディアがどれだけできるのか。そこにYouTubeの未来が託されているといえるだろう。


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