開発者に対し、一審は有罪判決!

Winny騒動の責任はどこにある?

2007.01.11 THU



写真提供/時事通信
およそ2年半前――。『R25』創刊号において、Winny(以下、ウィニー)の開発者が著作権法違反の幇助の罪で逮捕され、裁判の行方はまったく予想がつかないとの記事を掲載したが、昨年末、ついにその一審判決が出た。結果は、罰金150万円(求刑懲役1年)の有罪。開発者の金子勇氏は即日控訴した。

ウィニーは、ネット上で個々のPCが対等に接続し、ファイルを共有するソフトである。問題は、共有ファイルのほとんどが音楽や映画などの無許可コピー、つまり違法ファイルだったことだ。金子氏の弁護団と検察側、双方の意見に耳を傾けてみると、弁護団は「著作権侵害行為の幇助を目的に開発されたのではない」と主張。確かに利用者が悪用しなければ、こんな問題は起こらなかったわけで、一見、筋は通っている。それに対して検察側は「供述調書などから金子氏は、違法ファイルを助長させる意志があった」と指摘。弁護団は供述調書は検察側の作文であり、そんな意図はなかったと反論した。これでは堂々巡りである。

裁判の行方をずっと追ってきたフリージャーナリストの佐々木俊尚氏はこう語る。

「仮に、幇助の意図がなかったとしても、予見可能性はあったでしょう。ウィニーの技術は確かに有用なものですが、現行の著作権法を崩す恐れがある形で配布したのは、戦略として間違っていたと思います。結局、違法ファイルの温床になったのだから、裁判所が無罪とするのは難しいでしょうね」

事実、裁判官は難しい選択を迫られた。「ウィニーの価値は中立的」つまり、ソフト自体に違法性はなく「金子氏は著作権侵害を企図していなかった」としながらも社会に弊害を生じるウィニーを提供していたのは有罪にあたるとした。だが、責任は違法ファイルをアップロードしたユーザーにもある。一審では金子氏にも責任の一端があるとされたわけだが、まだ裁判は終わってはいない。この事件の責任の所在はどこにあるのか。それは今後の裁判で明らかになっていくだろう。


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