写真だって生がイイ?

知ってるとプロっぽいデジカメ写真の「RAWデータ」って何だ

2007.09.07 FRI


左は現像をカメラに任せたJPEG写真。右はRAWデータを自分で現像した写真だ。空の青さやシャープさがハッキリ際立たせられた
デジカメで撮影した写真データは、一般的に「JPEG」形式で記録メディアに保存される。だが最近はデジタル一眼レフやコンパクトデジカメの上位機種を中心に、「RAW」形式での撮影に対応したデジカメが増えてきているのだ。カメラ好きが夢中になるRAWデータって一体ナニ? というわけで、以下解説。

そもそもデジカメは、シャッターを切った瞬間にレンズに取り込まれた光をCCDやセンサーで感知し、デジタル信号に変換することで画像ファイルとして記録している。その際にカメラ内部で余分な信号を切り捨てたり、発色の調整やノイズ除去といったメーカー独自の「現像処理」を施して、完成品の写真を仕上げるのが「JPEG撮影」のしくみだ。実際の画質はカメラの性能に依存するが、例えるならば、多くの人に好まれる味付けの料理を出してくれるレストランといったところ。

それに対して「RAW撮影」は、センサーがとらえた光をそのままデジタル化し、内部的な現像処理を施す前の“生(RAW)データ=素材”としてまるごと保存する。もちろん生のままの素材だからこそ、美味しく料理するためにはシェフの腕前が試される。具体的には、「ホワイトバランス(色温度)」や「露出補正」といった撮影時のカメラ側の設定を後から変更できるほか、表現できる色の階調もJPEG形式よりずっと精度が高くなっている。適切な補正ができる技術があれば、カメラの性能を最大限まで引き出すことができるのだ。JPEGに比べてデータ容量は巨大になるが、パソコン上でユーザーの好みに合わせた自由な現像処理を施せる点が最大のメリット。プロのカメラマンなどは、高度な現像技術を駆使してハイクオリティな写真を作っているというわけ。

ただし、現時点ではRAWデータの形式はメーカーごと、カメラごとに独自のフォーマットが採用されており、規格として統一されていない(アドビシステムズが統一規格「DNG」を提唱しているが普及に至っていない)ため、個別のカメラに対応した現像ソフトを用意する必要がある。また、撮った写真をいちいち自分で現像するのは手間がかかるうえ、データの読み込みも時間がかかるなど、実際に利用するにはいろいろと面倒も多い「RAW撮影」だが、カメラ任せではない自分だけの絵作りができるのは魅力だ。気軽なスナップ撮影には向かないが、ここ一番! の貴重な被写体を見つけたときに使ってみるといいかも。

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