2月1日に開発・サポート終了

ウェブブラウザの歴史に名を残す「Netscape Navigator」の功績とは?

2008.02.01 FRI


長きにわたりウェブブラウジングを支えてくれたネスケで、R25.jpを覗いてみた。変わらぬ軽快な動作に、一抹の寂しさも…
PCをさわり始めたころ、『灯台』のアイコンをクリックした思い出ってありません?

Netscape Communications社は2008年2月1日、ウェブブラウザ「Netscape Navigator」(ネットスケープナビゲーター:以下、ネスケ)の開発とサポートを終了させました。公式ブログ「The Netscape Blog」によると、「Internet Explorer」(インターネットエクスプローラー:以下、IE)からシェアを取り返すことができなかったのが、最大の理由とのこと。

人気ブラウザ「Sleipnir」(スレイプニル:2007年には日本国内でのダウンロード数が1000万件を超えた)の製作者であり、R25世代でもある柏木泰幸さん(フェンリル株式会社・代表取締役社長)は、ネスケの功績についてこう語ります。

「中学生のころ(90年代半ば)、近所に数百円で常時接続のインターネットが使えるところがあり、よく友達と遊びに行っていました! そこで使っていたのが、ネスケだったのを覚えています。今思い出すと、ちょうどネスケとIEとの戦いが行われていた時期ですね。成長するためにはライバルが必要です。両者が競い合うことで、ブラウザの市場を拡大させたことが一番の功績だと思います」(柏木さん)

ブラウザを一般的なものにし、インターネットの普及に大きく寄与したネスケと「IE」による“ブラウザ戦争”。実はこの両者は、インターネット初期の1993年、イリノイ大学の米国立スーパーコンピュータ応用研究所(NCSA)で開発された世界初の画像表示可能なウェブブラウザ「NCSA Mosaic(モザイク)」から派生した、兄弟のような存在なんです。

NCSAで活躍した開発者が独立し、Netscape Communications社を設立。「Mosaic」を基礎に開発を進め、1994年にリリースされたのが、「Netscape Navigator 1.0」。快適な動作と簡易な操作性で爆発的に普及し、ブラウザ市場において一時は90%に及ぶシェアを獲得。現在のウェブブラウザの基礎を作りました。そして翌1995年、Microsoft社がNCSAから「Mosaic」のライセンスを取得。これをもとにIEが開発されたのです。

「両者の切磋琢磨で市場が拡大・オープンになったことで、私は『Sleipnir』を作るチャンスを与えてもらいました。開発は終了しましたが、ネスケの歴史はこれからも語り継がれていくのではないでしょうか」(同)

2000年代に入り、Netscape Communications社がブラウザの開発を移譲したMozilla社による「Firefox」(ファイアフォックス)や、モバイル版ブラウザとしても注目されている「Opera」(オペラ)など次世代ブラウザが台頭し、ユーザーはデザインや操作性から、好みのブラウザを選択することができるようになりました。ネスケはアイコンどおり、ウェブブラウザの進む道を照らす『灯台』だったのかも。

そんなネスケには、多くのウェブサイト・ブログからも「ねぎらいの言葉」がかけられています。みなさんは、どんなブラウザでこのサイトを見ていますか?

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