気になる商品がまさに丸裸!

PC専門誌やITサイトの編集者はなぜ新商品をいきなり分解するのか?

2008.02.15 FRI


最新ゲーム機であるPS3(左側)とXbox360(右側)の基盤。分解はドライバー1本でできるらしい
IT系の専門サイトやパソコン関係の専門誌を読んでいると、新商品をいきなり分解している内容が目に入ることがある。これを見て、「なんで出たばっかりの新商品を分解しているの? 壊れるかもしれないし、もったいない!」と感じる人も多いのでは?

そんなモヤモヤを解消すべく、PC関連の情報サイト『PC Watch』の編集長である伊達浩二さんにお話を伺いました。ズバリ、新商品を分解する理由とは?

「その製品をもっとよく知りたいから…というのが一番の答えですね。PCやゲーム機は、外側から見ているだけじゃ中の構成がわからない。とくにゲーム機は、専用の部品を特注で作っているので、中身は機種によって様々です。またフタを開けて中を見ると、デザインありきで作られたのか、中身ありきで作られたのか分かります。また、予算や内部のスペースは限られていますから、無秩序に好き放題にできるわけではありません。細かい制約の中で良いモノを作ろうとしている人たちが大勢いる。僕たちは分解することによって、その軌跡を少しでもたどろうとしているんです」

なるほど、ただ興味本位で分解しているわけじゃないんですね。ちょっと気になったのが「デザインありきか、中身ありきか」という部分。両者では、方法論がまったく違うということでしょうか?

「パソコンは、だいたい決まった箱型ですよね。一方、ゲーム機の形状は様々です。プレイステーション3は丸みをおびた形状をしていますが、これは“単純な箱型だと売れにくい”ということも大きいでしょう。SCE(ソニー・コンピュータエンタテインメント)は決められたデザインの中できちんと性能を詰め込んでいるようです。また任天堂であれば、デザインというよりはコストダウンを優先的に考えながら、ハイクオリティな製品を作っているように見えます。そういう企業の姿勢、ポリシーまで見えることが面白いんですよ」

フタを開けて仕組みを知ることで、企業背景まで知ることができるんですね。ちなみに、分解したら直せるんですか?

「直せる場合と直せない場合があります。昔はほとんど直せたんですが、最近の製品はアクロバティックなまでに部品が詰めてあって、一度分解するとなかなか…。だから故障のリスクも出てきますし、何より分解の際に保証シールを剥がしてしまうとメーカー保証外になります。僕たちは経費で分解できるので、ユーザーの代わりに分解して中身を知ってもらおうと思っています。製作者は大変な苦労をしているので、彼らが製品に込めた思いを、分かりやすく見せるのが仕事ですね」

商品を分解することで、完成するまでの過程や苦労を知り、その思いを読者へ伝えている、と。“オモチャ”の分解は、男のロマン! でも、真似して壊してしまったら元も子もないので、精密機器の分解は専門家の記事で満足しておいた方がよさそうですね。

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