YouTube、ニコニコ動画は知ってるけど…

ネット動画がPCを飛び出す時代が到来!? 「動画ビジネス」は成り立つのか?

2008.06.30 MON

大手ポータルサイトの動画配信、携帯電話の動画対応。2008年上半期、「ネット動画」に関するニュースがいろいろと報道されたけれど、正直なところYouTubeを数回見たことがある程度、という人も多いはず。でも、なぜこんなに動画が流行ってるの? インターネットの動向に詳しい佐々木俊尚さんに、上半期の注目すべき動きを聞いてみた。

「上半期は、mixiで動画が観られるようになるなど、YouTubeやニコニコ動画の認知が一気に高まりました。『観たいものを観たい時間に観る』という感覚が人々に根づき始めたのです」

佐々木さんいわく、動画ビジネスが成功するには、(1)観る側に動画が認知される(2)TVで動画を観る環境が整う(3)広告主がつく、の3段階があるそう。これは、広告主がTVCMを流すことで、視聴者がTV放送を無料で観られる仕組みと同じ。いまはまだパソコン上に過ぎないものの、(1)はパスしているワケだ。ってことは、下半期には(2)が課題になるってこと? インターネットとライフスタイルの関係について研究する松村太郎さんはこう話す。

「現在発売されている薄型TVのほとんどはネット動画を観られる機能を搭載していますし、ネット回線の差し込み口もあります。ただ、TVでもネット動画が観られることの認知度が低いだけなんですよ」

知らなかった! でも、居間までケーブルを引っ張るなんて面倒そう。下半期に、この状況は覆されるのでしょうか?

「松下電器から、YouTubeボタンのついたTVが発売予定といわれています。年内に発売となれば、視聴者の意識が変化し、TVを通してネット動画をより気軽に観るようになるかもしれません」(松村さん)

リモコンでYouTubeなんだか、不思議な気分。さらに、前述の佐々木さんは家庭用ゲーム機の可能性を挙げる。

「Wiiが突破口になるのでは、と予想しています。もともとTVにつなぐものですし、パソコンのない家にも普及している。最近は、ゲームのコアユーザー以外をターゲットにしたソフトも増え、利用者層も幅広くなっています。いずれにせよ、2011年にアナログ地上波が終了すれば、地デジ対応TVへの買い替えが大きなターニングポイントになるはず。ネット動画広告にも大きな変化が訪れるでしょうね」

つまり、2011年までには(2)は完全クリアできるってこと? にしても、動画に注目している人たちは、結局どこを目指しているのだろうか? 

「視聴者が、TVでインターネット動画を観ることです。イメージは、ケーブルTVやCS放送に近い。動画のビジネス化を狙う人々は、TVをビジネスモデルに、チャンネルのひとつとしてネット動画が観られる未来を描いているのです」(松村さん)

ネット動画という存在が定着した2008年上半期。TVでの試聴環境が整うのはもう少し先になりそうだが、下半期には動画ビジネス市場は、着実な一歩を踏み出すことになりそうだ。


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