Saas.Web2.0の次はコレ?

ネット空間に広がる雲…!?クラウド・コンピューティングって何だ

2008.07.11 FRI


ハード、ソフト、デジタルデータなどのパワーが集約され、「雲」化した巨大なネットワークに。グーグル社のエリック・シュミットCEOが2006年半ばから使っていたキーワードだ イラスト/青木 健
インターネットは、よく網の目やクモの巣にたとえられる。しかし最近、インターネットをクラウド(cloud =雲)にたとえる「クラウド・コンピューティング」というものが注目キーワードになってきているそうだ。ネットが「雲」って。文字通り雲をつかむような話で、いまいち実体が見えてこない。ITサービスの動向に詳しい国際大学GLOCOM客員研究員・渡辺弘美さんに解説していただこう。

「実は、まだ明確な定義はないんですよ。イメージとしては、『雲』のようなインターネットのどこかで、情報処理やデータの書き込み、保存が行われている、というところでしょうか。例えば、グーグル社がネット上で提供する『Googleドキュメント』を利用すると、パソコンに文書作成ソフトがインストールされていなくても、ネット上の処理能力を使って文書が作れます。これは、グーグル社が持つ雲のような力を使ったクラウド・コンピューティングです」

サーバの力を一時的に利用するという点ではレンタルサーバと同じだし、ネットワーク上のプログラムを利用するという意味では、Yahoo!メールなどのWebアプリ、または「SaaS」(ソフト販売の新スタイル)と通ずるものもある。

ただ、クラウド・コンピューティングが上記サービスとハッキリ違うのは、1つのパソコンが1つのサーバにアクセスして行う単純処理ではないということ。サーバ内にある膨大な情報を雲のように密接に一体化させて駆使できる環境こそ、最大の特徴なのだ。今後、ITビジネスでどのように活用されていくのか、期待も高まりそうだ。

「クリスマスシーズンが書き入れ時のショッピングサイトを例にとって考えてみましょう。この場合、膨大な処理能力はクリスマス直前だけほしいわけですよね。自分でサーバを調達するなら、臨時にサーバを増設する必要がありますが、クラウド・コンピューティングなら、電気や水道のように、好きなときに好きな分だけ処理能力を買えるわけです。これにより、サーバ運営に頭を悩まさず、自分のビジネスに注力できるようになるでしょう」(同)

渡辺さんによると、アメリカではWeb2.0系企業の多くがアマゾン社のクラウド・コンピューティングを利用しているそうだ。今後、日本のITシーンでもメジャーなものになっていくのかだろうか? 今後の注目ワードとしてチェックしておきたい。

関連キーワード

注目記事ピックアップ

 

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト