「脳波マウス」がアキバで大人気!?

考えるだけでPCを操作できる?「脳波」の応用最前線

2008.10.03 FRI


ヘッドバンドの電極から生体電気信号を読み取るという「Neural Impulse Actuator」(OCZ Tecnology)。実際には、筋電位などの変化も認識している模様。価格は2万4800円。(TSUKUMOパソコン本店にて) 撮影協力:九十九電機株式会社
日本が誇るオタクの聖地・アキバ電気街。世界中からあらゆるマニアックなPCパーツが集うこの街でも、極めつきの一品がネット上で話題を呼んでいる。

そのパーツとは「Neural Impulse Actuator」。通称脳波マウスと呼ばれるこの装置は、ヘッドセットを額に装着することで人間の「脳波」を測定し、考えるだけでPCゲームなどを操作できるというSFチックなデバイス(周辺機器)だ。だが、実際には思い通りに操れないユーザーが続出しているとか!?

そもそも脳波でPCを操作するって一体どういう理屈なんだろう。脳と機械を結ぶBCI(Brain-Computer-Interface)の研究を行っている、東京工業大学大学院の八木透博士に聞いてみた。

「人間の脳には、電気パルスを発生させる特殊な神経細胞が集まっており、それが思考や感覚、運動といった生命活動に対して、大きさ0.001~0.1mV、周波数0.5~40Hzの電気信号(脳波)を発生させます。この信号の動きを頭部に貼り付けた電極などの装置を使って測定し、外部にあるPCなどの制御に用いようという技術が、BCIの研究領域です」

具体的には、どうやって機械をコントロールするんですか?

「例えば、人が目を閉じてしばらくすると8~13Hzくらいの脳波アルファ波が現れたり、何かに集中すると4~8HzくらいのFmシータ波が出ます。そのほか、様々な脳波が人の運動や思考と関連づけられています。最近は解析技術の進歩によって、特定の刺激や思考などに関連する脳波の複雑なパターンを検出できるようになりました。それらの信号のオン/オフを入力機器と対応させることで、機械やPCなどの簡単な操作は可能になります」

おお、じゃあ脳波マウスもそういう仕組みなんですね?

「ただ、どの脳波も万人が必ず出るというものではなく、個人差がかなりあります。その検出精度を高める研究も進んではいますが、わずかなノイズでも測定に大きく影響します。正直なところ、誰もが実用レベルで使える市販の脳波マウスというのは、現時点では考えづらいですね(笑)」

やはり「脳波マウス」選ばれし者だけが使えるアイテムなのか。だが学術分野では、国内で『セカンドライフ』内のアバターを脳波で操作する実験に成功している研究発表もある。ニュータイプならずとも、考えるだけでPCをグリグリ操作できる日は遠くはない?

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