ネットでいろいろ実験するらしい

革新的なサービスが誕生?総務省の「サイバー特区」構想

2008.10.02 THU



イラスト:藤田としお
今年8月、総務省は2009年度からインターネット上に「サイバー特区」を創設すべく、財務省に予算要求を実施した。

そもそも「特区」とは、地方自治体や民間事業の活性化を図るために、特定の地域だけ全国一律の規制とは違う制度を認める取り組みのこと。だが、それをネット上に作る狙いとは? 総務省情報通信国際戦略局の今川拓郎氏に尋ねてみた。

「現在、ネット上には無数の事業やサービスが存在しますが、既存の法律や慣習、社会規範などが障壁となって、遅れたり実現できていない事業案も数多くあります。サイバー特区は、特定のサイト上に限り必要に応じて障壁を緩和をすることで、これまでは難しかった先進的なサービスの実証実験ができる環境を提供しようという試みなんです」

具体的には、どんなサービスが想定されているんでしょうか?

「今後アイデアを公募する予定ですが、例えば、現状では制約が多いビデオチャットを利用した『遠隔医療』の適用範囲を広げたり、著作権の問題をクリアしたうえで自由な二次創作ができる動画投稿サイトを作るなど、いろいろなアイデアが考えられます」

サイバー特区として運営されるサービスは、誰でも利用できるんですか?

「基本的に会員限定で、ユーザーには実名や住所などの個人情報を登録していただくようなコミュニティを想定しています。実験の性質上、サイバー特区内での行動は最終的にはユーザー個人を特定できる状態が必要ではないかと思います」

なお、サイバー特区の実施期間は2年間。全体で10億円の予算が要求されており、それが認められれば、公募から採択された複数の事業案に分配される。

「実験によって蓄積される運営データやノウハウをもとに、全国的な規制緩和や、革新的なサービスの創出につなげたい」というが、はたして来年、どんな「特区」がネット上に生まれるのだろうか。


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