テレビと同じくアナログ放送はなくなる??

テレビとラジオにおける“デジタル化”事情の違い

2008.10.30 THU

この10月、ついに対応受信機の所有率が5割を超え(博報堂DY発表)、2011年7月のアナログ波停止への準備が着々と進んでいるようにみえる、テレビ(地上波)のデジタル放送。しかし、その一方でテレビと比べ、その概要が今ひとつつかめないのが、ラジオのデジタル化だ。9月末から、AM局で放送されている番組(一部を除く)をデジタルでも流す「サイマル放送」が始まるなど、ラジオのデジタル化も進んでいるようだが。たとえば、アナログのラジオ放送も停止する?など基本的事柄すらあまり知られていないのが現状。いったいラジオのデジタル化は、どんな状況にあるのか?

「ラジオのデジタル化は、テレビとは事情が異なるんです。もっとも大きな違いでは、ラジオの場合、11年7月以降も既存のアナログ放送が継続されます」(社団法人デジタルラジオ推進協会 広報の外谷さん)

そもそも。テレビの場合には、限られた電波の有効利用という観点から、より効率的に電波を使えるデジタル放送に移行すべし、という決定が国からされている。対してラジオのデジタル化に関しては、そこまで強い目的や決定事項がないという。アナログ波を止められないのは、既存のアナログラジオ放送が、災害時の情報インフラとしての役割を強く担っているため、放送を停止できない、という事情があるからだ。

「つまりラジオの場合、現状ではデジタル放送に『移行する』という表現は不正確。既存のアナログ放送に加え、デジタル化で画像など音声以外の情報も盛り込める新しい形のラジオ放送が始まる、というわけですね」

なお現在の放送は、あくまで試験的なもの。11年以降の本放送開始に向け、様々な検討をしている最中で、開始時の局数など、確定した事柄は、ほぼないのが現状らしい。テレビに比べ、我々に伝わる情報が少ないのは、そのためのようだ。ある意味謎が多くて当然な状況下にあるデジタルラジオの世界。その全容が明らかになる日を、楽しみに待ってほしい。


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