1時間早く帰るIT仕事術

第1回 なにゆえ仕事って遅れがちになるの?

2008.11.26 WED

1時間早く帰るIT仕事術


携帯のカレンダーを使った筆者のスケジュール帳。仕事の期日とアポイントしか登録されておらず、「いつ作業するか」の予定はひとつもなかった。そりゃ遅れるわけだ…

遅れない予定管理の極意 「タスク管理」って何だ?



「まだ余裕あるから平気でしょ!」と放っておいた仕事の期日が、ふと気が付くと目前に迫っている。どうして前もって進めておかなかったんだ俺はと後悔しても後の祭り。時間は誰にでも平等なハズなのに、うまく使えない理由って一体なんなのか?

「いつも仕事が遅れる人は、自分がやるべきことと、使える時間を正確に把握できていないんです。頭の中でなんとなく仕事の順序を考えていて、何をやるかいつやるかがハッキリしていない。そのため、仕事を開始するタイミングを見誤ったり、やるべきことを忘れたりしてしまうんですよ」

と指摘するのは、時間管理術を研究しているビズアークの代表・水口和彦さん。でも、スケジュール帳くらいは僕も使ってますよ?

「例えば『プレゼン資料を提出する』という仕事の期限が1週間後に控えている場合、スケジュール帳にその期日を書き込むだけでは、仕事は管理できません。むしろ、その仕事をいつ実行するかを決めることの方がはるかに重要なんです」

う。言われてみれば、手間がかかる仕事ほど始めるのが面倒で、ズルズル後回しにしがちかも。

「ポイントは、仕事を細かい『タスク』に分割して考えること。資料作りなら、完成までに(1)下調べをする(2)原稿を書く(3)ファイルにまとめる、というような段階がある。この一つひとつをタスクとして細分化し、毎日の予定に組み込めばいいんです。今日は下調べだけする、明日は原稿だけ書く、とすればまとまった時間がなくても進められるし、目標が小さい分やる気も少なくて済みます」

でも、多くの仕事が重なりすぎて時間が不足する場合はどうすれば?

「タスク管理に慣れると、自分が処理できる仕事量の限界も見えてきます。私の場合は、1タスク2時間以内を目安に仕事を分割して毎日の予定を組んでいます。当日発生する仕事もあるので、仮に2時間のタスクが4つあれば、1日の仕事量をオーバーしてしまう。スケジュールを書き込む際に各タスクの大体の時間を決めることで、自分が処理する仕事量が現実的に可能かどうかを見積もりやすくなるんですよ」

なるほどこの仕事は遅れると早めに分かれば、対処の仕方もありますもんね。仕事を頼まれてイヤと言うのは難しいものだけど、処理する時間がないと確信できれば、断る勇気も湧いてきそう。

正直、毎日の細かい予定をイチイチ書き出すのは面倒にも思えるけれど、それで後々の苦労とストレスがなくなるなら安い代償かも?
思いつく限りの「やるべきこと」をメモ帳に書き出すことで、抱えている仕事の全体像が見えてきた。テキストファイルだから、タスクの削除やコピー&ペーストによる整理が簡単

「メモ帳」でもできる超シンプルなタスク管理を考えてみた!



ビズアークの水口和彦さん曰く「時間管理はタスク管理が重要」。とはいうものの、どう実践すればいいのか? 仕事術のセオリーはいろいろあるけど、本格的なものは覚えるのが難しそう。そこで今回は、PC標準の「メモ帳」を使ってすぐできる、オリジナルの簡易タスク管理法を考えてみた!

筆者が参考にしたのは、シンプルさで名高い仕事術「GTD(Getting Things Done)」の手法の(ごく)一部だ。まず第一歩として、現時点で見えている仕事上のやることを、「メモ帳」に思いつく限り書き出してみる。

【(1)筆者の予定】
  #やること
  ■R25.jpコラム原稿 28日まで
  ■月刊○○誌原稿 30日まで
  ■○○出版 企画会議 24日15:00~
  ■○○さんに謝礼の電話
  ■○○様インタビュー 26日13:00~
  (以下略)

うーん、これだと具体的な作業内容がイマイチ見えてこない。そこで、ひとつ下の階層に作業を細分化した「タスク」を書き出すことにした。

【(2)タスクに細分化】
  #やること
  ■R25.jpコラム原稿 28日まで
  ・ネタ下調べ
  ・取材先アポ
  ・執筆
  ■月刊○○誌原稿 30日まで
  ・構成案提出
  ・執筆
  ■○○出版 企画会議 24日15:00~
  ・資料作り
  ■○○さんに謝礼の電話
  ■○○様インタビュー 26日13:00~

ここまで書くと、抱えている仕事の全体像がなんとなく見えてきた? 次は各タスクをいつ実行するかを決めよう。ほんの数分で実行できそうなタスクは「#すぐやる」リストに、それ以外の仕事は「#プロジェクト」リストに分類する。

【(3)タスクを整理】
  #やること
  (新しい仕事は順次ここに追加する)
  #すぐやる
  ■○○さんに謝礼の電話
  #プロジェクト
  ■○○出版 企画会議 24日15:00~
  ・資料作り
  ■○○様インタビュー 26日13:00~
  ■R25.jpコラム原稿 28日まで
  ・ネタ下調べ
  ・取材先アポ
  ・執筆
  ■月刊○○誌原稿 30日まで
  ・構成案提出
  ・執筆

「#すぐやる」のタスクは空いている時間にどんどん処理することで、細かい仕事のド忘れを防止できる。「#プロジェクト」のタスクは、期日を踏まえて実行する日程を決め、手元のスケジュール帳やカレンダーに書き込んでいこう。以降は、

1, 実行したタスクはリストから削除する
2, 新しい仕事が発生したらすぐ「#やること」に追加する
3, 1日の終わりにリストを再整理する

というポイントを習慣化すれば、基本的なタスク管理が実践できるようになる! って、やっぱり結構手間かかるなぁ(汗)。それでも、実行すれば毎日のスケジュールは確実に立てやすくなるハズ。

なお、今回の記事作成にあたってアドバイスを頂いた田口元さん(GTDキャリア9年、ブログ『百式』管理人)はこう語る。

「気になることを頭に溜め込まない習慣が身に付くと、いつも仕事に追われているようなストレスから頭が解放されて、『突然やってくる仕事』が不安からチャンスに変わります。自分がやるべきことを把握できていれば、新しい仕事にも自信を持って飛び込んで行けるんです」

ただし、本来のGTDは目先のやるべき仕事だけではなく、日常の細々した予定から将来やりたい目標まで、人生のあらゆる気になることを書き出して管理する。それによって、長期的な視点に立ちながら毎日の予定を立てられるようになるんだとか。仕事のタスクだけでなく、暮らし全体をストレスフリーにしたい! という人は、本格的なGTDにチャレンジしても良いかも? ビズアークの水口さんによると、
IT化によって仕事がスピードアップした現代では、
ビジネスマン一人ひとりに要求される「時間管理力」のハードルは
かなり高くなっているんだとか。

自分ではちゃんと予定を立てているつもりでも、
頭の中で考えている仕事のスケジュールはあいまいなもの。
仕事を大きなスケールで考えず、
小さくて具体的な「タスク」に落とし込むことで、
逆に仕事全体を管理しやすくなるようです。

実際のタスク管理法については、
ビジネスの現場から多彩なスタイルが生み出されています。
どの手法がマッチするかは、その人の性格や職種によっても様々なはず。
「俺はもっといいやり方知ってるぜ!」と感じた皆さま、
ぜひともご意見を送ってくださいませ。

http://jikan.livedoor.biz/

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