ネットの常識・非常識

第2回 ネットで叩かれない発言のコツって?

2008.12.03 WED

ネットの常識・非常識


イラスト/ダダ(智子) 実はこの手のネットでの発言マナーやルールというのは、小中学校でキチンと情報教育を受ける今の子供達より、大人になってからネットに触れたような我々大人のリテラシーの方が、もしかして低かったりするんでしょうか?

ネット上で発言するときの基本中の基本とは?



掲示板をはじめ、SNSの日記やコミュニティ、ブログ、QAサイト、はたまた各種レビューサイト、動画投稿サイトと誰もがネット上で簡単に情報発信できるようになった昨今。

しかし、ネットの常識をよく知らない人間が不用意に発言すると、どんな反応が返ってくるのか心配。でも、掲示板なんかで明らかに自分が興味をもっている話題について、ああだこうだと議論されていると、参加してみたくなるのも事実(どないやねんと)。

というわけで、ネットの素人が発言したときに、どんな「ネガティブなレスポンス」があるのか『12歳からのインターネット』などの著書がある評論家の荻上チキさんにうかがいました。

「無名の個人の場合だと、発信した情報がよっぽど反社会的な内容でないかぎり、だいたいスルーされるか、コメントで軽く叩かれる程度でしょうね」

あら? そんなに心配することもないと。でも、たまに騒ぎも起きてるし、やっぱり慎重に行きたいです。具体的にネットで情報発信する際、どういったことに気をつければいいでしょうか?

「例えば掲示板やブログに自分の意見や日記を書き込む際、『果たしてこれは本当に世界に発信すべきものなのかどうか』、一度立ち止まって考えた方がいいでしょう」

それは翌朝読み返したら後悔しちゃう、真夜中のラブレターみたいですね。ネットでの発言も、即レスするんじゃなくて──ひと晩はさすがに長いですけど──ワンクッション置いた方がいいんですね。

「あるいは、その話が身内で共有すればいいだけなら、パスワード付きで掲示板を管理したり、mixiなどのSNSでも日記を『友達までの公開』にとどめたりすればいいんです。例えばmixiでよく炎上が起こるのは、普段は身内ばかりがコメントを寄せるので、たくさんの人に見られているという感覚を忘れ、犯罪自慢したり暴言を吐いたりしてしまうからです」

政治家が地元の後援パーティーで気がゆるんで失言してしまうのに似てますね。

「政治家は公人なので失言は問題ですけど、一般の人が友達同士で極端な意見を交わすのはごく普通のこと。ただ、その意見をせいぜい数人の目撃者しかいない現実社会で発言するのか、またはネットという、場合によっては何十万人もの目撃者がいるなかで発言するかをわきまえた方がいいです。そもそもネットに一度アップされた情報は削除しづらいですから」

顔が見えないコミュニケーションなので忘れがちですが、ネットでの発言も、家族や友達といった身内以外の人に対する、社会人としての発言マナーやルールと似てますね。言い換えると、ネットで発言する場合は、あたかも自分が、会社や街中で、身内以外と話す時の姿勢で望めばいいのかもしれません。リアルでも、誤解やトラブルが絶えない人以外はね。
イラスト/ダダ(智子) 伊地知さんいわく「ネットの発言では『事実』と『意見』を混同したり、『事実』を自分の『意見』で曲げたりすると叩かれやすい」とのこと。みなさんもご注意を(念のため、イラストと伊地知さんのブログ炎上は一切関係ありません)

ネット上での大惨事“炎上”アノ人はこうして鎮火した!



みなさんがネットで発言する場合に、一番ビビっちゃうのは何でしょう?

スルーされたり、叩かれたり、あおられたり。ひどい場合は、ブログやSNSの日記に粘着されたり、公開していない個人情報をさらされたり、はたまた自分になりすまされて知らないところで発言されたり。

とまあ、ネガティブな可能性はいくらでも思いついてしまうんですけど、その最悪のケースのひとつが、いわゆる炎上ではないでしょうか。炎上とは、主にブログなどへ批判的なコメントが殺到する状態を指します。

「ただ、いくら個人が努力しても炎上してしまうこともあるんですね」とは『ウェブ炎上』などの著書がある評論家の荻上チキさん。「パソコンなんか触ったことがない人でも、友達が勝手にその人の言動を書いて炎上することもあるし、場合によってはネットサービスの運営会社からプライベートな情報や発言が漏れて起こる可能性もなくはない」

こわ~い!と思うかもしれませんが、荻上さんいわく「それは現実でも、誰かに自分の電話番号やアドレスが入った携帯電話を落とされたりするのと同じ」とか。確かにそうかも。

でも、自分が原因じゃないのに炎上しちゃったようなケースって、どう対処すればいいの? ライブドア事件で自身のブログが炎上した経験を元に、『ブログ炎上』という著書を上梓した、元ライブドア役員で現在はゼロスタートコミュニケーションズの伊地知晋一さんにうがいました。

「うちのブログが炎上した理由は特殊ですね。ライブドア事件が起こって堀江貴文さんが逮捕された時に、彼のブログが炎上したんです。24時間でコメントが1万件とかとんでもない数が寄せられまして、閲覧するユーザーのパソコンがフリーズしてしまうほどだったんで、いったん閉じたんですよ。そうしたら、ぼくのブログに延焼してしまった」

その時に学んだ鎮火方法ってあるんでしょうか?

「炎上はできる限り誠意をもって対応し、自然に鎮火するのを待つしかないんですよ。具体的には、決してブログやコメント欄を閉じない。そして、新たに誤解を生まないように注意しながら少しでもいいから更新を続ける。あの炎上はちょっと特殊で、炎上の中でも擁護してくれるコメントもたくさんいただいたんです」

なるほど、打つ手は誠意ある対応しかないわけですか。「ネットの人って良識ある方も多いので、一方的じゃないし話せば通じる。マスコミの報道の方がよっぽどひどかった(笑)」と伊地知さん。

なかなか一般人だと、これほどまでに炎上することって少ないかもしれませんが、いずれにせよ、最後は誠意がモノを言うのは、結局ネットもリアルも同じってことかもしれませんね。 というわけで、
「炎上」をテーマにした著作をもつ、識者のおふたりに
ネット発言でのルールやマナー、体験談をうかがいました。

つまり、ネット上で発言する場合は、
その発言が、思いもよらぬ誰かに見られているかも、という前提で、
ちょっと考えてから書く、と。

そして、万が一、炎上しちゃった場合は誠意をもって対応する。

当たり前っちゃあ当たり前なんですけど、
できない人がいるから、より燃え上がっちゃうのかも。

みなさんの中にも
かつてネット上で発言したことで、
思いっきり叩かれたり、あるいはプチ炎上した。
そんな経験がありましら、
ぜひ、火種から鎮火方法まで含めて、
編集部までお寄せいただければ幸いです。

さて、次回はそろそろ年末。

ご家庭で不要になった品を売ったり買ったりできる
インターネットオークションですが、
なんだか細かいルールやマナーがあるらしく、
もはや門外漢には近寄りがたい雰囲気なんですよね。

あらためて、オークションのお作法を、
整理できれば、なんて考えますがいかがでしょう?

荻上式BLOG

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