1時間早く帰るIT仕事術

第2回 仕事が速くなるファイル整理術って?

2008.12.10 WED

1時間早く帰るIT仕事術


“プロジェクト単位”のフォルダでファイルを整理する大橋流・フォルダ管理の構造。サブフォルダを極力作らないことで、「引き出しの中にさらに引き出しがある」状態を避けている

“ファイル迷子”を卒業するフォルダ管理の上級テクとは?



仕事をするほど際限なく増えていくパソコンのファイル。手軽だからとデスクトップにどんどん保存していると、すぐに画面中が雑多なアイコンで埋め尽くされてしまう。これではイカン! と、たくさんフォルダを作って整理してみると、今度はどのフォルダに何のファイルを保存したか分からなくなる。

必要なファイルを素早く探せる状態にしておくことは、仕事のスピードアップにも直結する重要なポイントだ。次々生まれる大量のファイルをすっきり整理するコツとは? 効率的な仕事術を研究するサイト「シゴタノ!」の管理人・大橋悦夫さんに、ビジネスマンに最適なファイル整理術について聞いてみた。
「パソコンのファイル整理の方法は、人によって様々なやり方があります。大切なのは、自分なりのルールを決めて、それを徹底すること。あまり複雑なルールを作ると後で破たんしやすいので、ルールは単純な方が良いですね」

では、大橋さん流のファイル整理のルールとは?
「私の場合は、必要最小限のフォルダを使って、プロジェクト単位でファイルを整理する方法を採用しています。まずCドライブに親フォルダ(『project』)を作り、そのなかに

(1)仕事のプロジェクト単位で整理用フォルダを作成し、関連するファイルはすべてそのなかに保存する。
(2)『$archive』というフォルダを作成し、終了したプロジェクトのフォルダはそのなかに移動する。

この2つのルールを守るだけで、親フォルダを開けば、常に稼働中のプロジェクトが俯瞰(ふかん)できるようになります。また、古いファイルは捨てずに『$archive』に隔離しておくことで、過去のファイルが必要になった時にすぐ見返すこともできます」(ファイル名の先頭に「$」をつける理由は後述)

ファイルの整理が、そのまま進行している仕事の整理にもなっているワケですか。でも、なかにはプロジェクトに分類できないファイルもあるのでは? 例えば、部署でよく使う書類のひな形とか。

「定型的なファイルのひな形は、親フォルダ内に『$template』フォルダを作って、まとめて保管しておきます。それと、プロジェクトに満たない単発の仕事で作るファイルを保存するために、『$onetime』というフォルダも用意しておくと便利です」

【大橋流・フォルダ管理のツリー構造例】
C:project(親フォルダ)
C:projectAアオアカ貿易(プロジェクト別のフォルダ)
C:projectKカチカチ電気
C:projectUウミヤマ商事2009年(長期プロジェクトは年度別にフォルダを分ける)
C:projectUウミヤマ商事2008年
C:project$onetime(単発の仕事で作ったファイルを保存する)
C:project$archive(終わったプロジェクトのフォルダを保管する)
C:project$template(よく使う書類のひな形ファイルを保管する)

では、ファイル名の付け方にコツってありますか?

「例えば請求書のファイルならば、『S請求書20081208.xls』のように、ファイル名の先頭に頭文字の半角英字を付け、末尾に必ず作成日の年月日を入力します。こうすると、見つからなくなったファイルを検索する際に、日付をキーワードにして探しやすくなるんです」

フォルダ名やファイル名の先頭に付ける半角英字は、キーボードショートカット用の記号だとか。例えば「S請求書20081208.xls」を探すとき、フォルダを開いた状態でキーボードの「S」を押せば、頭文字が「S」のファイルにジャンプできる。(「$archive」などの特別なフォルダには、「$」を付けて区別する)

ハードディスク内で無秩序なファイルがゴチャゴチャになっている人は、このルールを参考にフォルダ構造&ファイル名の付け方を見直してみては?
よく開くフォルダをウィンドウズの「お気に入り」に登録するには、目的のフォルダを開いた状態でメニューバーの「お気に入り」→「お気に入りに追加」をクリック

5秒で使うファイルを開く3つの検索テクニック!



日ごろから整理を心がけていれば、パソコンのなかでファイルがゴチャゴチャになるカオス状態は防げる。とはいえ、扱うフォルダやファイルの量が増えれば、目的のファイルを探し出すのは難しくなるもの。特に、ひとつのフォルダ内に大量のファイルが保存されている場合は、アイコンを一つひとつ見分けるだけでも余計な時間がかかってしまいがちだ。
それでは、整理されているフォルダのなかから、目的のファイルを素早く探して開くにはどうすればよいか? 効率的な仕事術を研究するサイト「シゴタノ!」の管理人・大橋悦夫さんに、3つの高速テクニックを伝授してもらった!

(1)よく使うフォルダを「お気に入り」に登録

「仕事上でよく使うフォルダをウィンドウズの『お気に入り』に登録しておくと、フォルダウィンドウのメニューバーからすぐに開くことができます。例えば、仕事用ファイルを保存する親フォルダ(ここでは『project』)を登録しておけば、どのフォルダからでも2回のクリックで仕事用のフォルダにアクセスできます」
キーボードの「Windows」キー→「A」キーを順番に押すと、「お気に入り」に登録しているファイルやフォルダの一覧が開く。仕事用のフォルダを登録しておけば、頭文字のキーを押すだけで一瞬で開ける
(2)キーボードショートカットを駆使する

「マウスを使わず、わずかなキーボード操作だけでフォルダが開ければ、ファイルへのアクセスはもっと速くなります。上の手順で『project』フォルダをお気に入りに登録した場合、キーボードの[Windows]キー[A]キー[P]キーを順番に押すだけで、いつでも瞬時に『project』フォルダが開きます。さらに、そのなかにあるフォルダやファイルの名前の先頭に、ファイル名のイニシャルを半角英字(例えば『Uウミヤマ商事』や、『S請求書20081208.xls』など)で付けておけば、イニシャルのキーと[Enter]キーを順番に押していくだけでファイルを開くことも可能です」

※注 スタートメニューに「お気に入り(A)」が登録されていない場合は、スタートメニューを右クリックして「プロパティ」を選択。「カスタマイズ」「詳細設定」タブにある「[スタート]メニュー項目」から「[お気に入り]メニュー」にチェックマークを付ける。

(3)「デスクトップ検索」を使う

「効率よくフォルダを整理していても、それでカバーできるのは経験的に全体の8割ですね。残り2割程度は、どうしても見つからないファイルも出てきます。そんなときに便利なのが、デスクトップ検索ツールの『Googleデスクトップ』。これをインストールしておけば、探しているファイルに関連するキーワードを入力すれば、該当する文字列が内容に含まれるファイルや受信メールを一瞬で探してくれます。私の場合は、いつ受信したか忘れてしまったメールを探すときに重宝していますね」

早速、教えてもらったキーボードショートカットを実践してみたところ、これが本当に速い。仕事用ファイルの親フォルダ(『project』)を開くまでの所要時間はわずか1秒足らず。その奥にあった書類も5秒かからず開けてしまった。これは本気で仕事時間の短縮に役立ちそう!
もっとも、このスピードを実現できるのは日ごろのこまめなファイル整理の積み重ねがあってこそ。慣れるまでの仕込みは面倒だけど、一度この快適さを味わったら苦じゃなくなるかも? プロジェクト単位のフォルダを使ってファイルを整理する手法は、いろいろな仕事を同時進行でこなす必要がある現代のビジネスマンにとって、優れたやり方だと言えそうです。

とはいえ、ファイル整理の手法には様々なパターンがあり、これが正解! というスタイルは決まっていません。どのやり方が便利かは人によって異なりますが、大切なのは一つのルールを守り通すこと。デキるビジネスマンは、自分なりのルールと使いこなしのテクを熟知しているようです。

さて、次回はパソコンを操作するマウスやキーボードに着目。高機能なアイテムを取り入れて、仕事の効率アップを狙ってみますか?

●シゴタノ!

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