ネットの常識・非常識

第5回 僕らと達人の情報収集はどこが違う?

2009.01.21 WED

ネットの常識・非常識


撮影/熊林組 「ネタフル」コグレさんの仕事道具のMacBook AirとiPhone。Gmailもlivedoor Readerも、どちらの端末でチェックしても、常に送受信メールや、チェック済みのRSSが同期されているのは、ネットサービスならでは。

ネットサーフィンなんかしない?達人ブロガーの情報収集術とは



ネットで何か面白そうなネタや、お得な情報が落ちてないかなあ。

そんな時、とりあえずYahoo!やGoogleといった検索エンジンで、適当な語句を入れて検索しますよね? でも最近は、アフィリエイト目的やら検索エンジン対策やらの、中身のないサイトが検索結果の上位にヒットしたりして、なかなか素敵な情報にたどり着けなかったりいたします。

かたやYahoo!ニューストピックスやmixiニュースにも掲載される達人ブログの記事なんかは、よくもまあ、こんな情報を見つけてくるよなあと感心するものばかり。彼らはいったい、どんな情報収集術を実践しているのか。

というわけで月間ページビュー120万PV、1日の更新記事数は15本以上という、人気ブログ「ネタフル」を運営するコグレマサトさんを訪ねました。

「ぼくが今、情報収集に使っている主なツールは、メールとRSSリーダー、Skypeのグループチャットですね。メールはGmailで、メールマガジンを読んでいます。Skypeは、ご存じインターネットを利用した無料電話ですけども、ぼくは通話ではなくグループチャットというメッセンジャー機能を使っています。知り合いで構成されたいくつかのグループで、『こういう新製品が出たよ』とか『あれおいしかったよ』といった情報を共有するんです」

なるほど。ちなみにRSSとは、ニュースサイトやブログが更新された時に、その更新情報(更新日時や記事、写真などの内容)をネット上に広く知らせるための仕組みで、RSSリーダーはそれを読むためのツールですけども、うーん、これだけでは何のことやらわかりませんよね。実際R25.jpも、R25本誌のランキンレビューをRSSで配信してますが、果たして何が便利なのか。

「一番のメリットは『定期的に気になるサイトに行かなくても、更新した時にだけ向こうから情報がやってくる』というところです。だから最近は『ブラウザを立ち上げて、まずは検索エンジンからネットサーフィン』とか、『ブラウザのブックマークからサイトを巡回』なんてことは、ほとんどしません。自分と情報感度の近い人のブログや、自分のセンスにあったニュースサイトを登録しておけば、いわば彼らがエージェントとなって、自分にあった情報を集めてきてくれますから」

自動的に更新が通知されることに加え、短時間にウェブサイトの情報を大量に処理できるのもメリットで、コグレさんはRSSリーダーに300以上ものサイトを登録しているのだとか。
でも、そんな大量の情報は見るだけでも大変じゃないですか?
livedoor Readerで「R25.jp」のRSSを読んでみました。左側に登録したRSSがブックマークのように並び、更新があれば数字で件数をお知らせ。右側に更新内容のダイジェストが表示され、大まかな内容が読めます。ちなみに当サイトの登録用RSSはページの右上にあります。
「確かに更新情報も膨大な数になるんですが、ぼくが使っているlivedoor Readerならショートカットが充実しているので、チェックもサクサクできますね。まず記事送りのEnterキーで記事をどんどん読み進めていき ます。読んでいるうちに気になった記事にはPキーで目印を付けておいて、ひととおり読み終わってから最後にOキーを押すと、目印を付けておいた記事の サイトがブラウザでバババババッと一気に開くんですよ。ほら」

と、話しているうちにもRSSチェックが進み、ずらーっと起ち上がるサイト群。すごい。
たまーにしか更新しないブログなどでも更新された時だけ読めるので、ある程度巡回するサイトが増えていくと格段に効率的になるそうです。また、ケータイにも対応しているので、移動中の電車の中でも情報収集ができるとか。
確かに便利かも。

こういうところで、情報の質と量に差が出てたんだなあ。
RSS食わず嫌いのぼくでしたが、ちょっと使ってみようかな。
佐々木俊尚さんの『3時間で「専門家」になる私の方法』(PHP研究所)。誰もがすぐ「専門家」になれる、そのコツと実践的な方法を紹介しています。

これでもう情報に溺れない?ネットでの情報の選び方とは



ネットの情報は玉石混淆。
取材に基づいて編集された記事から、ポツリと吐き出された日記や書き込みまで、嘘か誠か、ともかくあふれんばかりの情報でたっぷんたっぷん。

月間120万ページビューの人気ブログ「ネタフル」のコグレマサトさんは、1日15本以上の記事更新のために、日々300近くのサイトの更新情報をチェックしているとか。うーん、常人ならば、情報の大津波に溺れてしまいそうです。

例えば、ライター業のぼくなら取材のためにと下調べをするんですが、いつのまにか裏付けのない情報に翻弄されていたり、本来の目的からは的外れの情報ばかり集めていたり。みなさんも仕事やプライベートの調べもので、そんな事態に陥ったことはないでしょうか(焦)。

「ネットでの情報収集で大切なのは、膨大な量の情報の中から、いかに情報を選別し、的確に捨て去るか、です」

そう話すのは、『3時間で「専門家」になる私の方法』の著書があるITジャーナリストの佐々木俊尚さん。ごもっとも!

でもその「情報を選別し、的確に捨て去る」具体的なノウハウとは?

「なんでもそうなんですが、まずは自分が調べたい分野の全体像を把握することです。そのためには、ネットの情報源を4つに分けてとらえましょう。すなわち、『A.新聞記事・雑誌記事などのデータベース』『B.一般のウェブサイト』『C.個人や企業のブログ』『D.2ちゃんねるなどのネット掲示板の書き込み』です。例外もありますが一般的に、AからDへと進むにつれ、情報の信頼度が順に下がっていきます。逆に情報のディープさという点では順に濃くなっていきます。ですので、情報の収集はAからDの順で進めるのが良いのです」

これは自分がまったく知らない分野については、どの情報が正しく、どの情報がうさんくさいかを見分けるのが非常に難しく、また、いきなりディープな情報を仕入れても、その情報の面白さや有用性に気づけないからだとか。

「情報収集のプロセスについては、目的を決めたら一気に突き進む『一本道型』や、なんとなく無意識に情報を集めてしまい目的を拡散してしまう『進化の爆発型』があると思うんですが、私が提唱しているのは『ニューロン型』です。これは、前出の両者の良いとこ取りができ、かつ両者のデメリットを押さえ込むことができます」

ニューロンって神経細胞のことですよね。そのココロは?

「あるテーマに沿って様々な情報を集めて読む進むうちに発見=『気づき』が生まれます。その『気づき』をテーマにして再びたくさんの情報を集めると、また『気づき』を得ます。この『気づき』のリンクとともに、情報源をABCDと深化させていく情報収集方法です。つまり、人々の議論や思考を仲介にして、自力では絶対にたどり着けないような知見を手に入れ、さらにはその分野の全体像をダイレクトに理解できるようになる。これこそがネットでの情報収集の醍醐味なんです」

とにもかくにも、情報の探し方・選び方というよりは、本来の目的を忘れないってことの方が大切なのかもしれませんね。
調べものをしたいと思ってパソコン立ち上げてたのに、すっかり忘れてメールチェックしちゃったりするぼくなんかは論外かも(笑)。 情報は取りに行かずに届くのを待つ
自分にはない知見で専門分野を把握する

コグレさんも、佐々木さんも
お話ししていたことは、ズバリ
「ネットでは人に任せられることは、全部任せちゃえ」
ってことかもしれません

で、みなさんは
ネットの情報収集ってどうやってます?

優れた実践方法や、便利なツール
あるいは「こうやって調べものを進めるといい」なんて
アイデアやハウツーがありましたら
下記の応募フォームから
ぜひぜひ教えてください(切実に)。

ぼくなんてやっと最近
タブブラウザやGoogleデスクトップの
効能を知って、使い始めましたからね。

まだCtrlキーの2回押しになれませんが。
(全然関係ないけど、Crtl+Zとかの
代表的なキーボードショートカットを網羅した
カンニング用のシールが欲しくないですか?)

今回の取材を進めるうちに
これはテーマになるかもな、と思ったのは
ズバリ、ネットで集めた情報の整理法。

ブックマーク? それとも保存?
ていうかブックマークが増えすぎると
整理するのも限界じゃない?

もしかしたら、次回はそれでいきます!

ネタフル

関連キーワード

注目記事ピックアップ

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト