半径3メートルの身近なデジタル

第12回 ちょっと未来のデジタルな住居とは?

2009.11.11 WED

半径3メートルの身近なデジタル


「ウインドウズ7 デジタルライフ メゾン」は新宿にある高層ビルの最上階に設置。地上約200mから見た夜景は感動だったけれど、担当者の方いわく「長時間いると飽きる」とのこと。過ぎたるは及ばざるがごとしですな

デジタルでリビングはどうなる? Windows 7と家電の融合を見た!



この秋のIT・デジタル界の一大トピックスといえば、ウインドウズ7の発売。一般誌やニュースでも取り上げられ、発売イベントではウルトラマン7が現れるなどのお祭りムード。

ユーザーインターフェースが改善されて操作性が向上したり、検索性の向上で画像やテキストなどのファイルを見つけやすくなったりして、使い勝手が良くなったと評判のウインドウズ7。他にも、起動時間やシャットダウンの高速化やバッテリの持続時間の向上など、モバイラーにもうれしい進化を遂げている。

このままウインドウズ7の進化について検証してもよいのだが、タイトルからもわかるように、今回のテーマは住まい。そこで、数ある機能の中から、ホームネットワーク機能の向上について調べてみた。

そこで向かったのが、新宿にあるコクーンタワーの最上階。期間限定でウインドウズ7を使ったデジタルライフが体験できるショールーム「ウインドウズ7 デジタルライフ メゾン」が設置されているということで、取材をさせてもらった。

デジタルライフ メゾンでは、一般家庭のリビングをリアルに再現。ラグマットが引かれてテーブルとイス、そして薄型テレビやスピーカー、テレビゲームなどが設置されている。これらの機器類が、家庭内LANでパソコンと接続されているという。

で、家庭内LANでパソコンと接続されているとどんな良いことがあるの?

「それでは実演してみましょう」とPCを操作するマイクロソフトの担当者さん。すると、いきなりテレビに迫力の映像が映し出され、スピーカーからは大音量が流れ出した。

「今流れているのは、PC内にある動画です。ウインドウズ7からは、ネットワークで接続されたコンテンツの共有を自動的に行うDLNAという規格に対応しています。ですから、DLNAに対応している家電ならPC内に保存している動画や音楽などのファイルをリモート再生することができます」

しかも、複数台のPCを所有していれば、それぞれのPCにパスワードを入力するだけで共有が可能。要は、自分のノートPCにあるムフフ動画を、こっそりとリビングの大画面で鑑賞することも可能なのだ。

ウインドウズ7はタッチパネルにも対応している。液晶を触りながらファイルを選んで、スピーカーやテレビを操作する姿は、子どものころに見た未来の秘密基地の光景みたいだ。

「10月22日に発売されているので、未来ではなくて現在使える機能なんですけどね」

思った以上に進んでいる半径3mの身近なデジタル。将来的には、キッチン家電やバスルームもPCで操作できるようになるかもしれない。
昨今の経済状況のせいか、例年よりも出展企業が少なく感じた2009年のCEATEC JAPAN。しかし、3Dテレビには長蛇の列ができていた

近い未来に手に入るデジタル家電をCEATEC JAPAN 2009会場で見た!



家中のAV機器を、パソコンで接続して操作できる現在。それでは、少し未来の住まいはどんな感じになっているのだろうか?

そのヒントは2009年10月6日~10日に幕張メッセで開催されていたCEATEC JAPAN(シーテック ジャパン)2009にあった。CEATEC JAPANとは、アジア最大級の最先端IT・エレクトロニクス総合展。国内大手電機メーカーなどが、最先端、次世代の技術を披露している。

ということで、少し未来の半径3mの身近なデジタルを探しに、会場へと足を運んだ。

会場で最も目立っていたのは3Dテレビ。各メーカーが力を入れており、どのブースも長蛇の列だった。ほとんどが偏光メガネをかけて見るタイプなのだが、一昔前の3Dのように、画面から飛び出すというよりも、画面に奥行きがあるという感じだ。ソニーとパナソニックは、来年度中には3Dテレビを発売する。これまでは画質、薄さを競っていたテレビに、新たな競争軸が生まれそうだ。

今回のCEATECのもう一つの目玉がエコ。近未来の住宅をパナソニックやシャープが公開していたが、太陽電池や燃料電池で発電し、それをリチウムイオン蓄電池にためておくという仕組みが目を引いた。つい先日、ソーラー発電に対する電力会社の電気の買取額が倍になるというニュースがあったが、将来的には家で使用する電気の一部は自宅でつくるのが当たり前という未来がくるのかも知れない。
NHKとJEITAの「近未来体験空間。~放送の過去から未来~」では昭和30年代や50年代のお茶の間を展示。昭和30年代のお茶の間はドラマのセットのようで実感がわかなかったが、昭和50年代のお茶の間は祖父の家のようで懐かしい。今でも住めそうな気がするな
また、ソニーブースでは、4.48GHz帯無線を使った近接無線伝送技術「TransferJet」が体験できた。これが実用化されると、動画や音楽ファイルなど大容量のデータでも高速で転送・通信することができる。これまで、USBでつないでいた機器類が、ワイヤレスになる可能性も出てくるだろう。CEATEC JAPANには出展していなかったが、ソニーはテレビなどの電子機器へ、離れた場所から電力を供給できる「ワイヤレス給電システム」の開発を発表している。これらの技術は「未来の住宅は電源や接続のコード類が無くなる」かもと感じさせた。

他にも、屋外から携帯電話を使って自宅の家電を操作したり、インターホンの屋外転送などを可能にしたホームサーバー「ケータイホームシステム」がドコモブースに展示。手の動きだけで、リモコンを使わずにディスプレイを操作できるジェスチャーユーザーインターフェースが日立ブースに展示されるなど、近未来の住宅を想像させる機器類にあふれていた。

CEATEC JAPANで発表された技術は、3~5年後には普通に手に入るようになるものも多い。2014年ごろには、多くの電気を自宅で作り、今よりもコードレス化と、ネットワーク化が進んでいる半径3mの身近なデジタルになっているかもしれない。 CEATEC JAPANの各ブースで「未来の家はどうなるのか?」と話を聞きまくってみた。大きな方向性としてはエコ。家で発電をして、リチウムイオン蓄電池に電気をためる時代がくるだろう。明かりはLED照明になり、消費電力は少なくなり寿命は長くなる。

AV機器の周辺はコードレス化が進み、それぞれがネットワークでつながってパソコンやスマートフォンなどから操作できるようになるかもしれない。

テレビは3D対応になり、ジャンルによっては偏光メガネをかけて迫力のある映像を楽しむことになりそうだ。(ニュースなどは2次元のままかもしれないが)。来年末までに、3Dに対応した映画などの映像が数十種類は発売されるといったウワサもある。

実はこのあたりの技術は日本のお家芸。人口減少や新興国の隆盛などで、日本の将来を憂う声も聞こえるが、まだまだ捨てたものではないなと感じた。

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