MS社から無料ソフトが登場。だったら…

なぜウィルス対策機能はOS標準搭載されないの?

2009.11.19 THU


先日、マイクロソフト社より「セキュリティエッセンシャルズ」という、無料のウィルス対策ソフトが正式リリースされた。これは、同社が販売する企業向けセキュリティ対策ソフト「フォアフロント」に搭載されたウィルス対策機能と同等のもの。つまりウィルス対策に関しては、市販製品とほぼ同等の性能を有していることになる。となれば、「無料にするなら、オプションでダウンロードするソフトなんかにせず、最初からウィルス対策をOSの基本機能に組み込めばいいのに?」と疑問に思う人もいるのではないだろうか。考えてみれば、ウィンドウズだけではなく、MacOSなど他のOSでも、ウィルス対策機能はオプション。いったいなぜ、ウィルス対策はOSの基本機能とならないのだろう? まず思い当たる理由は、独占禁止法にかかわる問題。また、ウィルス対策ソフトの仕組み自体にも、OSの基本機能にしにくい理由があると考えられる。

一般的なウィルス(マルウェア)対策ソフトの主な仕事は感染の検知。PCに保存されている各種のファイル、プログラムの内容や挙動をスキャンし、その中に「ウィルスとみられるもの」が発見された場合、必要に応じ内容を正常なものに書き換えたり、削除したりする。実は、こうしたウィルス対策ソフトの挙動が、PC内部に入り込みファイルやプログラムの内容を勝手に書き換えたり削除したりする、ウィルス自身の挙動と似通っているのだ。そのため、複数のウィルス対策ソフトをインストールしていると、互いに相手をウィルスと誤認識してしまい、PC全体の動作に悪影響を与える可能性が高くなる。即ち、OS側でウィルス対策を基本機能として組み込むと、他社製の対策ソフトが使えなくなる恐れがあるのだ。なお、無料ソフトと市販のセキュリティ対策ソフトとの大きな違いは、迷惑メール対策や外部からの不正アクセス監視など、ウィルス対策以外のセキュリティ機能の有無。コストだけでなく自分のPC利用環境にあわせ選択するのが賢明だ。


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