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外食界の次なるトレンド!?農家レストランとは?

2009.12.03 THU

「農家レストラン」とは、文字通り農家が経営するレストランのこと。しかし、ただそれだけではなく、根幹にあるのは70年代にヨーロッパで広まった『グリーン・ツーリズム』という概念だ。これは、都会の住民が農山漁村で土地の文化に触れる活動を指し、日本でも90年代以降、地方活性化策の一環として注目度が高まっている。農家レストランブームは、こうした大きな流れの中で10年ほどかけてゆっくりと浸透していった。

日本で、このグリーン・ツーリズムを推進する財団法人都市農山漁村交流活性化機構の濱口京子さんは言う。

「個人農家、地域のグループ、行政、企業など、運営母体は多種多様。『農家レストラン』としての最低条件は、野菜、米、肉、魚などの食材が地元産のものであることでしょう」

しかし、地元の食材を使ったレストランというだけで、そんなに魅力があるものなのだろうか?

「地元産尽くしのメニューは、長い時間をかけて磨き上げられた本来の意味での郷土料理。また、ほとんどの店ではハウス栽培のものを出さず、旬の食材が味わえます。その食材が採れない時はメニューの内容が変わることもありますが、それも楽しみのひとつなんです。農家自身も、農繁期は営業日を減らすなど、身の丈にあった規模で楽しみながら続けているところが多いですね」

ただ食べるために行くのではなく、その土地の自然や人との交流、これが何よりのデザートなのだ。新鮮な地元産の食材に舌つづみを打ち、豊かな自然に癒やされる。レストランを含むエリア全体がアミューズメントスポットという発想だ。

では、どんな人たちが利用しているんだろうか。

「もともとは地元の人やファミリー層が通っていました。でも、最近は徐々に若者にも人気が広がり、中には『おいしかったので、実際に自分でも作りたい』といって農業体験に参加するパターンも増えています」

今や、野菜直売所の売り上げは青果マーケットの5%を占めるという。農家から直接野菜や米を購入する人も増えてきた。近所のスーパーの方が安いこともあるのに、なぜか。安心安全でおいしい食材を求めて…という理由以外に、消費者の深層心理の中に「太陽や土と結びつきたい!」という願望があるのかもしれませんね。


  • 花農場あわの ミントハウス(栃木)

    栃木県鹿沼市中粕尾423/問:0289-83-7787
    営業時間/9:00~17:00(4月~11月・無休)、9:30~16:00(12月~3月・火休)
    農家の主婦8人で共同経営するレストラン。一番のウリは注文を受けてから園内の畑へ採りに行く「超新鮮野菜」だ。メニューはほかにも、パスタ、リゾット、ハーブティーなど。オーナーの若林ふみ子さんをはじめスタッフは皆、開業前に有名シェフについて勉強したほどの本格派。一方で、“お母さん”の温かさと気配りがにじみ出るお店なのである

    撮影/森カズシゲ
  • 愚為庵 (千葉)

    千葉県夷隅郡御宿町上布施2194/問:0470-68-5927
    営業時間/11:30~21:00(不定休)

    メニューは完全予約制の「雅流懐石」(3675円~7350円・写真は料理の一部)のみ。厳選された旬の食材と、合鴨農法で作られたコシヒカリが絶品だ。築200年以上の茅葺き民家も雰囲気抜群
  • レストランサイボク (埼玉)

    埼玉県日高市下大谷沢546/問:042-985-4272
    営業時間/11:00~21:00(月休、ただし12月は無休)

    豚は60年かけて作り上げた究極の独自ブランド「スーパーゴールデンポーク」を使用。軟らかい肉質とジューシーさが特徴だ。写真は人気No.1メニューの「SGPとんかつコース」(1980円)
  • 江の浦テラス (神奈川)

    神奈川県小田原市江之浦206-13/問:0465-29-0456
    営業時間/11:30~14:00、夜は宿泊者のみ(水休)

    江の浦港から水揚げされる海の幸と、近郊で採れる新鮮野菜が楽しめる。相模湾を一望できるロケーションも人気。写真は「金目鯛の姿煮付き和洋食コース」(3150円・2人以上)

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