サラリーマン税金探偵団

第1回 サラリーマンは優秀な納税者(!?)の巻

2009.12.07 MON

サラリーマン税金探偵団


表で示したように、税率と控除額は、所得金額によって異なる。「累進課税制度」といって、所得の高い人ほど高い税負担が求められる

毎月の給料から引かれている税金って、誰が計算してるんだ?



毎月の給料から勝手に天引きされる税金。給与明細を見るたびに、残った手取り額の低さにやるせなさがこみ上げてくる…。そもそもこの税金、誰がどうやって計算してるんだ? と、税理士の五島洋さんに疑問をぶつけてみると、「給与から差し引かれる税金には所得税と住民税がありますが、所得税は原則的に勤め先である会社が計算しています」と、意外なお答え。

本来、所得税は1年間の「収入」から、経費などの「引けるもの」(=サラリーマンの場合は、給与所得控除や養っている子どもがいる場合の扶養控除など)を差し引き、その残り(=所得)に税率をかけて算出。税率は所得額によって異なる。こうして計算した額を、毎年、確定申告で申告納税するのが原則だ。 

ところが、サラリーマンの場合は源泉徴収制度といって、会社がこの作業を肩代わりしてくれる。そもそもは戦費を効率的に集める目的で、1940年、ナチス・ドイツの制度にならって導入されたらしいが、現在も、税金の取り損ねを防いだり、徴収手続きを簡素化したりと、もっぱら税金を徴収する側にとって都合のいい制度になっている。

実際の計算では、所得や扶養家族の状況を加味した税額表を用いる。パートやアルバイトも源泉徴収の対象だが、収入が年間103万円以下なら、実質、所得税はかからない。 でも、ここで疑問が浮上! 12月末にならないと、1年間の正式な収入はわからないハズ。さらには途中で子どもが生まれて扶養家族が増えたら、控除も変わってくるが…。じつは「毎月、給与から天引きされている税金はおおよその額で、年末に正式に計算し直します」(五島税理士)。これが“年末調整”だが、その詳細については、次回で解説しよう。

ちなみに、給与から引かれているもう一つの税金、住民税は前年の所得の結果を受けて、市区町村が計算し、会社に通知している。言ってみれば、所得税は“前払い”、住民税は“後払い”という仕組みなのだ。

“アバウトな税額”を毎月、強制的に前払いさせられているサラリーマンは、じつは優秀な納税者!? 確定申告の手間が省けるのはラクチンだけど、大切な給料から払っている税金。何をいくら払ってるのかぐらいは押さえておこう! 税金について、知りたいこと、気にしていることがありましたら、右下のボタンから投稿してください。

サラリーマン税金探偵団の記事一覧はこちら

取材協力・関連リンク

関連キーワード

注目記事ピックアップ

編集部ピックアップPR

ブレイクフォト